TOP2015年12月2山小屋を新施設に 木曽町、撤去後避難小屋と山小屋に再建へ
木曽町が避難小屋として再建する方針を固めた御嶽頂上山荘(下)=7月31日、本社チャーターヘリから
木曽町が新たな山小屋として再建する方針を固めた二ノ池本館=6月10日、本社チャーターヘリから

 昨年9月に噴火した御嶽山山頂近くにある御嶽頂上山荘と二ノ池本館について、地元の木曽郡木曽町は両山小屋を撤去し、御嶽頂上山荘を避難小屋に、二ノ池本館を新たな山小屋にそれぞれ再建する方針を固めた。費用負担などの問題で両施設を所有する民間事業者による撤去や再建のめどが立たないため、町が整備に乗り出す。15日の町議会定例会で原久仁男町長が明らかにした。

 噴火で被災した頂上周辺の山小屋で、撤去や再建の方向性が具体化したのは初めて。この日の議会で町側は、火山情報などを伝えるために登山口に設ける予定のビジターセンターを、御岳ロープウェイの施設内に設置する方針も示した。設置時期は未定で、今後、専門家も交えて内容を検討していく。

 山小屋の撤去や施設の再建に向け、町は来春の雪解けを待って山小屋関係者や建築業者らも含めた現地調査隊を火口からおおむね1キロ以内の入山規制区域内に派遣し、調査をする予定だ。

 町によると、両山小屋の所有者(71)と14日に協議。所有者から「費用の負担が重いので、自分たちで撤去、建て替えができない。町にお願いできればありがたい」との要請があった。防災や観光振興などの面を考慮、町が行うことを決めたという。

 具体的な計画は調査後に立てるが、御嶽頂上山荘の土地に建てる避難小屋は最低でも100人程度が逃げ込める規模とする方向。二ノ池近くには、新たに宿泊機能を持つ山小屋を建設。屋根などは内閣府がシェルター整備の手引で示した防弾チョッキにも使われる「アラミド繊維」で補強することも視野に入れる。

 原町長は取材に対し、「御嶽山を抱えた町なので、町がやるべきだと判断した。安全な施設を設けることで山の信者や登山者が戻ってくれば、経済効果も見込めると思う」と話した。

 一方、同郡王滝村の瀬戸普村長は15日の村議会定例会で、王滝口登山道9合目にある村所有の避難小屋をアラミド繊維で補強する方針を示した。来年度予算案に関連経費を計上する。

2015年12月16日掲載