TOP2016年02月三宅教授が最終講義 信州の火山研究振り返る
最終講義で県内の火山について話す三宅教授(奥)=10日、松本市の信大松本キャンパス

 焼岳や浅間山など、長野県周辺の活火山を中心に研究してきた信州大理学部の三宅康幸教授(65)=火山地質学=が10日、3月末の定年退職を前に松本市の同大で最終講義をした。教え子や教職員ら約200人が聴講。2014年9月の御嶽山噴火を含めて研究生活を振り返り、「火山をたくさん抱える地域にある信大には、1人か2人は必ず火山地質学者を(育てて)確保する必要がある」と呼び掛けた。

 最終講義のテーマは「信州の火山とつきあって24年」。県内の火山災害や地質調査の写真をスライドで紹介し、研究生活を振り返った。信大で3回の火山災害を調査したとし、「いかに火山の研究に恵まれていたか。十分にやりがいのある研究だった」。御嶽山噴火については「水蒸気爆発の予知は難しい」と振り返った。

 三宅教授は島根大助教を経て信大助教となり、97年に教授に就任。焼岳の火山防災協議会でハザードマップ作成に尽力し、04年の浅間山噴火や14年の御嶽山噴火では学生とともに噴出物を調査した。御嶽山周辺で採取した火山灰を分析して水蒸気爆発との結論をいち早くまとめたほか、信大の研究者に呼び掛けて全学的な調査プロジェクトを進めた。

 終了後に花束を贈った理学部4年の成田冴理(さえり)さん(22)は「いつもユーモアがあり、学生の意欲を高めてくれた。素朴な疑問にも真剣に答えてくれた」と感謝していた。

2016年2月11日掲載