TOP2016年04月「水持って登って」 木曽町観光協会、山小屋支援へ
御嶽山噴火で火山灰が入った二ノ池=2015年10月19日

 2014年9月の御嶽山噴火で山頂一帯の山小屋が飲用水を引いていた二ノ池に火山灰が入っているため、木曽町観光協会(木曽郡木曽町)は今夏、登山者にペットボトルを購入してもらい山小屋に届けてもらう取り組みを始める。噴火災害からの復興を目指す山小屋への支援を広げる試みで、21日、町内で開いた役員会で方針を固めた。

 二ノ池は、雪解け水や雨水がたまる標高約2900メートルの池。山小屋や木曽郡木曽町、王滝村などでつくる「御嶽山二ノ池飲料水管理組合」に加入する七つの山小屋が、池からポンプでくみ上げた水をろ過して、飲用水として利用してきたが、噴火後使用しておらず、水質検査やポンプの状況は確認できていない。

 今夏は同組合加入の9合目の石室山荘、8合目の女人堂、二ノ池の水を利用していない7合目の行場山荘が営業を予定している。

 ペットボトルには、御嶽山麓の水を500ミリリットルを詰め、復興支援の趣旨を示すラベルを貼る。まず1万本作り、木曽町側の黒沢口登山道6合目の中ノ湯や、御岳ロープウェイの駅、JR木曽福島駅前の観光案内所などで販売。売り上げは登山道整備や、噴火災害犠牲者の慰霊碑建立などに充てる方向で検討している。

 同組合によると、噴火前年の2013年、山小屋や神社は二ノ池の水を約430トン利用。今夏営業を再開する石室山荘では、雨水利用やヘリコプターの水の運搬を検討しており、経営する向井修一さん(52)は「水を持って登ってくれる人がいるのはありがたい」と話す。同観光協会の千村孝男会長(64)は「趣旨を理解し、多くの人に協力してもらいたい」としている。

2016年4月22日掲載