TOP2016年04月災害の検証、行政に要請へ 山びこの会、7月に慰霊登山
今後の活動について話し合った山びこの会会員たち=29日、松本市

 2014年9月の御嶽山噴火災害の被災者家族でつくる「山びこの会」は29日、松本市内で会合を開き、今秋までに県、木曽郡木曽町、王滝村に対し、犠牲者58人、行方不明者5人と多くの被害が出たことへの検証を求めていく方針を確認した。

 同会は今月9日、長野、岐阜県などでつくる御嶽山火山防災協議会メンバーの木曽町、王滝村や県と意見交換。その際、住民や登山者の避難方法を盛り込んだ計画など、今後の防災対策の説明はあったが、「なぜ被害が大きくなったのかの検証がない」と不満の声が出ていた。

 29日は、県内外の13家族24人が参加し、冒頭以外は非公開。終了後、事務局代表のシャーロック英子さん(57)=東京都目黒区=は「当時の防災対策だけでなく、関係者がどう動き何が起きたのかをはっきりさせたい」と述べた。第三者組織による検証を求めることも検討するという。

 会合では、次男とその交際相手を失った愛知県一宮市の会社員所清和さん(54)が、写真の収集・分析や県警への問い合わせで、2人の発見場所を確かめた経験を語った。会員各自が所さんの話も参考に、犠牲者一人一人の足取りを明らかにする作業も進め、会として被災の全体状況の把握に努める。会で集めた八丁ダルミ付近の当日の画像を組み合わせ、行方不明者を含めた登山者の行動パターンも推測した。

 会がフェイスブックとツイッターを始めたことも報告。画像や写真の情報提供を今後呼び掛ける。シャーロックさんは「現在の情報収集は行き詰まってきている。情報網を広げたい」と話した。

 山びこの会は7月16、17日に慰霊登山をする。

2016年4月30日掲載