TOP2016年09月噴火2年「防災へ歩む」 御嶽山麓で追悼式
五つの寺が営んだ三回忌法要。御嶽山(右奥)に向かって犠牲者を悼んだ=27日午前9時58分、王滝村

 犠牲者58人、行方不明者5人を出した2014年9月27日の御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火災害は27日、発生2年を迎えた。山麓の木曽郡木曽町の三岳小学校体育館で犠牲者の追悼式が開かれ、遺族ら75人を含め、地元住民や国、長野、岐阜両県、麓の市町村の代表者ら計186人が出席。噴火が始まった午前11時52分に全員で黙とうをささげ、犠牲者を悼んだ。

 木曽町と同郡王滝村でつくる実行委員会が主催した。実行委員長の原久仁男木曽町長は式辞で、「(犠牲者らに)鎮魂の心を伝える。災害を後世に継承し、地域に教訓を広める」と述べた。ビジターセンター整備の検討などを挙げて「一つ一つは犠牲の下に成り立つ教訓だ」とし、災害を風化させないために検討中の慰霊碑は「来年の追悼式までの建立を誓う」とした。

 遺族を代表し、犠牲になった北安曇郡池田町の野口泉水(いずみ)さん=当時(59)=の妻弘美さん(58)は、噴火災害後に支えてくれた人たちへの感謝を述べ、「地元の方たちと、二度とこのような悲惨な災害が起こらないよう、防災のために共に歩む」とした。

 この後、遺族や自治体関係者、噴火後の捜索や昨年夏の再捜索に関わった自衛隊や警察、消防などの代表者らが献花した。

 追悼式に先立ち、木曽地方の5寺の住職が三回忌法要を王滝村役場に近い松原スポーツ公園で営み、遺族らも出席した。多数が被災した山頂の剣ケ峰やその周辺に近づこうと、黒沢口登山道(木曽町)から剣ケ峰に近い二ノ池の前に登ったり、王滝口登山道(王滝村)の入山規制地点の9合目を目指したりする人もいた。

 14年の噴火では、山頂部にいた登山者が多く巻き込まれ、戦後最大の火山災害となった。県などによる大規模な捜索は昨夏に終結。御嶽山の噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)で、火口から約1キロの圏内で入山規制が続いている。

2016年9月27日掲載