TOP2017年01月遺族が提訴発表 国・県に賠償請求、原告は12人

 2014年9月27日に起きた御嶽山の噴火災害で家族を亡くした県内外の5遺族12人の弁護団は17日、国家賠償法に基づき国と県に総額1億5千万円の損害賠償を求める訴訟を25日に地裁松本支部に起こすことを正式に発表した。

 原告の遺族や弁護団は25日に「御嶽山の噴火事故を検証し火山防災体制を問う」と記した横断幕を掲げて行進し、地裁松本支部に訴状を提出する予定。その後、近くの県弁護士会松本在住会館(松本市)で、原告の遺族2人と弁護団事務局長の山下潤弁護士(上田市)らが記者会見を開く。

 菅義偉官房長官は17日の記者会見で「具体的なことは承知していないが、国としても真摯(しんし)に受け止めしっかり対応していくということに尽きる」と述べた。気象庁総務課は「まだ訴状を見ていないので、コメントは差し控えたい」としている。

 阿部守一知事は「ご家族を亡くしたご遺族の皆さんが訴訟を起こされるとの報道があったことは承知している」とした上で、「県としては御嶽山噴火災害の教訓を踏まえ、国や市町村、関係機関と連携し、火山防災対策の強化に引き続き全力で取り組む」とのコメントを出した。

 原告側の訴えによると、気象庁は噴火前に前兆とも受け取れる火山性地震の増加を観測しながら、噴火警戒レベルを1(平常=当時)から2(火口周辺規制)へ引き上げることを怠り、山頂一帯にいた登山者が多数犠牲になったと指摘。山頂付近に地震計を設置していた県も、故障を放置し適切な観測を怠ったと主張している。

2017年1月18日掲載