TOP2017年01月レベル2「難しかった」 気象庁長官
御嶽山噴火前の判断について見解を述べる橋田俊彦気象庁長官=19日、気象庁

 気象庁の橋田俊彦長官は19日の定例記者会見で、2014年9月27日に起きた御嶽山噴火災害の遺族が国と県に損害賠償を求める訴訟を起こすことに関連し、噴火警戒レベルを1(当時「平常」)に据え置いた当時の判断について、「予測自体が難しい中で観測データを見て判断した。上げるのは難しかったと思っている」と述べた。

 遺族は今月25日に提訴し、同庁がレベル2(火口周辺規制)への引き上げを怠った結果、山頂一帯の登山者が犠牲になったと主張する方針。橋田長官は「(訴えの)具体的内容を承知する段階ではない」とした上で、レベル判断について見解を述べた。

 噴火前の14年9月10、11日に火山性地震は増加していたが、地殻変動や火山性微動は観測されず、噴気にも変化が見られなかったと指摘。火山性地震も、07年の噴火と比べると回数が少なく、12日以降は減少していったことなどが、レベル引き上げに至らなかった理由とした。

 確実な噴火予知が困難な中で、今後どのようにレベル判定に取り組むかとの質問に、「難しいけれど一生懸命やっていく。判定そのものもあるが、登山者らを含め、火山についてよく知ってもらうことなど、全体として進めていく」とした。

2017年1月20日掲載