TOP2017年02月「犠牲出さない」ための提言 岐阜側研究員、教訓を冊子に
木股さんがまとめたブックレット「御嶽山 二度と犠牲をださない」

 御嶽山噴火災害を教訓に、東濃地震科学研究所(岐阜県瑞浪市)副首席主任研究員の木股文昭さん(69)が、登山者向けに火山活動などを解説したブックレット「御嶽山 二度と犠牲をださない」を作った。いずれ山頂までの登山が再開されることを念頭に、登山者は火山としての特性に理解を深め、地元自治体や国、研究者はそのための仕組みや態勢を整えるよう提言している。

 木股さんは元名古屋大教授で、長く御嶽山を研究。長野、岐阜両県などでつくる御嶽山火山防災協議会に専門家として加わっている。

 ブックレットは、2014年9月の噴火の際、御嶽山を火山だと知らないで登っていた人が少なくなかった―との信濃毎日新聞の調査結果や、被害の状況、生還者の証言などを紹介。1979年、91年、07年の噴火でも14年同様、事前に地震活動が活発化していたことを解説した。噴火災害後、気象庁が全国で火山監視態勢を強化していることについては、地元への迅速なデータ提供が一層重要になると訴えた。

 手軽に読んでもらえるよう、A5判、96ページにまとめ、1部300円。木股さんは「御嶽山は火山だからこそ豊かな自然、文化を育んできた。危険な面を持つことも知った上で、登山を楽しんでほしい」と話している。山麓の宿泊施設などに扱ってもらえるよう今後依頼するという。

 問い合わせ、申し込みは東濃地震科学研究所(ファクス0572・67・3108)へ。

2017年2月 7日掲載