TOP2017年05月噴火前の防災検証を要望 被災者家族、木曽町・王滝村に
要望書を提出するシャーロックさん(左)=30日、木曽郡木曽町役場

 2014年9月の御嶽山噴火災害の被災者家族による「山びこの会」事務局代表のシャーロック英子さん(57)=東京都=は30日、木曽郡木曽町役場を訪れ、原久仁男町長と同郡王滝村の瀬戸普村長に、噴火災害発生前の火山防災の対策などについて検証を求める要望書を提出した。両町村は、要望書の内容を確認した上で対応を検討したい―としている。

 噴火災害を巡っては、遺族の一部が、噴火前に前兆とも取れる火山性地震が増えていたのに「噴火警戒レベル」を引き上げなかった気象庁と、山頂付近の地震計の故障を放置していた県の責任を問い、損害賠償請求訴訟を起こしている。山びこの会は、地元で火山防災を担う山麓の自治体にも、訴訟と異なる形で対応について検証を求めていくとしている。

 要望書は、ごく小規模な噴火が起きた07年から噴火災害までの両町村の火山防災について、「何ができて、何ができていなかったのか」を検証するよう求めている。シャーロックさんは「正直に誠意を持って検証してほしい。それが遺族の前進につながり、両町村が自らを省みる機会になる」と述べた。

 瀬戸村長は要望書を精査するとした上で、今後の火山防災について「気象庁と連絡を密に取り、警戒レベルが変わらなくても地元として危険と判断すれば、独自に入山規制をする」と述べた。原町長も「しっかり対策に取り組みたい」とした。

 要望書の提出に先立ち、山びこの会と両町村は非公開で意見交換も行った。

2017年5月 1日掲載