TOP2017年09月観測 連携を密に 元山小屋責任者が講演
御嶽山噴火直後の山小屋内の様子など語る瀬古さん=2日、上松町

 2014年9月の御嶽山噴火時に、山頂近くの山小屋「覚明堂」の責任者として、逃げ込んできた登山者のけがの手当てなどをした瀬古文男さん(69)=名古屋市=の講演会が2日、木曽郡上松町で開かれた。今月27日に噴火から3年となるのを前に、「御嶽山噴火で学んだこと」をテーマに当時を振り返り、教訓を語った。

 瀬古さんは、9合目と山頂の間にある覚明堂には噴火から2分後に黒い噴煙が押し寄せ、近くにいた登山者が避難してきたと説明。木曽広域消防本部に連絡したが、噴火を知らない様子だったため、「自分の判断と責任で行動しなくてはならないと感じた」。約60人が避難し、けが人の止血などもしたという。小屋の中で爆音が3回聞こえたという。

 瀬古さんは、いったん閉じていた山小屋を、13年6月ごろから修復し、登山者が宿泊できる状態までになった時に噴火が起きたため、「この小屋が閉じていたらと思うとぞっとする」と振り返った。

 噴火の16、17日前に火山性地震が増えており、「気象庁がこの段階で現地での観測に力を入れていたら結果は違っていたと思う」とし、気象庁、研究者、地元町村が顔の見える関係をつくることが重要だと指摘。登山者には「登山中に異常に気付いた瞬間から、身を守る行動を取るようになってほしい」と強調した。

 講演会は国際ロータリー第2600地区(長野県)ローターアクトが主催。会員や地元住民ら30人余が参加した。

2017年9月 3日掲載