TOP2017年09月遺族ら12人、追加提訴へ 国・県に賠償請求

 2014年9月27日の御嶽山噴火災害の遺族や負傷者が、気象庁の噴火警戒レベル判定や県の観測に怠りがあった―として国と県に損害賠償を求めた訴訟で、新たに犠牲者4人の遺族ら12人が地裁松本支部(松本市)に提訴することが25日、分かった。請求額は計1億2千万円。同支部で先行する犠牲者8人の遺族17人と負傷者2人の訴訟(請求総額2億3600万円)と併合審理される見通し。

 噴火災害から間もなく3年となり、民法の損害賠償請求権の消滅期限(3年)を目前に、訴訟に加わる原告は今回で最後になる見込みだ。

 先行する訴訟を踏襲した訴えによると、気象庁は噴火前に2日間、噴火警戒レベルの引き上げ基準の一つ、火山性地震「1日50回以上」を観測しながら、レベル1(平常=当時)からレベル2(火口周辺規制)への引き上げを怠ったと主張。県は気象庁と協定を結び、火山活動の一部を適切に観測する義務があったのに、山頂付近など2地点の地震計の故障を知りながら放置し、観測を怠ったとしている。

 原告弁護団事務局長の山下潤弁護士(上田市)は「噴火災害を風化させないため、提訴を決断した遺族らとしっかり闘いたい」と話した。訴訟を支援する被災者家族らでつくる「山びこの会」事務局代表のシャーロック英子さん(58)=東京都=は原告が増えることに「噴火災害を検証する力になる」と受け止めた。

 国側はこれまでに、噴火警戒レベルの判定は合理的な根拠に基づき総合的に判断したと反論。県側は、適切に観測する法的義務はなかったとしている。

2017年9月26日掲載