TOP2018年03月御嶽山頂付近 「山びこの会」が地上捜索へ

 2014年9月の御嶽山噴火災害の被災者家族らでつくる「山びこの会」は17日、噴火発生から4年の節目を迎える今秋にも、入山規制が緩和される山頂の剣ケ峰付近で、初めて地上から行方不明者の捜索を行う方向で準備していることを明らかにした。同会は昨年、一昨年と小型無人機(ドローン)による上空からの捜索を行ったが、手掛かりは得られていなかった。

 木曽郡木曽町は9月下旬に同町側から剣ケ峰に通じる登山道の規制緩和を目指し、シェルター(退避壕(ごう))や登山道整備といった安全対策を施す。原久仁男町長は「一般登山者の入山規制解除よりも早く、遺族らに入山してもらうことも検討したい」としており、日程の調整が今後進むことになる。

 58人が亡くなった噴火災害では、噴火直後と翌15年夏に県などによる大規模捜索が行われたが、5人が行方不明のままだ。山びこの会によると、御嶽山に詳しい地元の山岳関係者を中心に捜索隊を結成。同会が収集してきた噴火前後の画像などから推測した行方不明者の足取りを基に、山頂付近を1〜2日間の日程で歩いて手掛かりを探す方針だ。

 山びこの会事務局代表のシャーロック英子さんは17日に名古屋市内で開いた同会の総会後の記者会見で、「多くの会員が行方不明者を家族の元に帰してあげたいという思いを持っている。少しでも手掛かりが見つかるような捜索を実現したい」と述べた。

 気象庁は昨夏、御嶽山の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げたが、規制緩和の前提となる山頂付近の防災対策が整っていないため、山麓の木曽町と同郡王滝村は火口からおおむね1キロ圏内の入山規制を維持した。規制解除に向けたシェルターなどの整備は、雪解け後に本格化する。

2018年3月18日掲載