グランプリの部は、県内外から53人が参加、1日目は、晴天に恵まれた初秋の軽井沢を撮影・吟行に歩き、51人が作品を提出しました。2日目は、軽井沢大賀ホールを会場に、作者名は伏せた上で全作品を公開審査。グランプリをはじめ入賞24作品を決定しました。
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公開審査の方法
審査は、1次と決勝に分けて行いました。1次審査は全51作品を1点ずつスクリーンに映し、審査員の写真家中谷吉隆さん、俳人坊城俊樹さん、川柳作家やすみりえさんの3人が講評しながら、松(5点)、竹(3点)、梅(1点)、残念(0点)の札で採点しました。決勝審査は、1次の得点による上位4作品をあらためて投影。3人の公開の話し合いでグランプリを決めました。
決勝審査
〈秋冷の古き館に赤ともる〉
【中谷】 照明の明かりをアングルの工夫で幻想的にとらえた。宇宙空間のような引き込まれるものを感じる。
【坊城】 句だけでも独立している。赤々としたともしびなのかと思うとこの写真。このコラボレーションこそ、まさにフォト×俳句。
〈小鳥さんおとぎ話に引きこまれ〉
【坊城】 何とも言えないロマンがある。写真も空に対して何か訴えている感じ。
【やすみ】 小さな世界で物語があります。かわいい、優しい句。まるで遠い空にお友達を呼んでいるようです。
〈早々に落つれば最早冬近し〉
【坊城】 句だけ見ればやや抽象的。何が落ちたかすぐには分からないが、写真がイメージを補っている。
【中谷】 確かに、句と写真のあんばいがいい。
〈旧軽や都会めかした小鳥来る〉
【中谷】 「旧軽」の言葉選びがいい。華やいだ印象になる。【やすみ】 センスがいいですね。マネキンも袖の広がった服を着ていて鳥の羽のよう。
【坊城】 この中のどれもいいけれど、私は「小鳥さん」と「秋冷」を推したい。
【やすみ】 私も「秋冷」は句が見事だと思います。「小鳥さん」もいい。
【中谷】 私も「秋冷」は残したい。「小鳥さん」は優しさがあっていい。
【やすみ】 では、どちらを。
【中谷】 「秋冷」の「古き館」は軽井沢のイメージ。写真の面白さもある。
【坊城】 実は私も微妙に「秋冷」がいいかと。
【やすみ】 私は「秋冷」の句を見て、こんなものの見方があるのかと発見させられました。
【坊城】 私も賛成。
【やすみ】 では、グランプリは「秋冷」ということで。
準グランプリ
審査員特別賞
優秀賞
フォトコン賞
入選
全国公募の部は、優秀作3点(うち1点は高校生以下が対象)、入選12点、佳作24点の計39点を、写真家中谷吉隆氏と俳人坊城俊樹氏が審査して選びました。
応募数は、全国160人から計334点。審査は9月7日、都内で選手権事務局の立ち会いのもと、作者の氏名や居住地を両氏に一切公開せず、作品のみの評価で行いました。
表彰は選手権2日目の10月2日(日)、メーン会場の軽井沢大賀ホールで行います。
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優秀賞
入選
佳作
岩原 辰幸/長野県松本市
岡部 佑美子/兵庫県西宮市
横田 嘉男/埼玉県ふじみ野市
酒井 和平/石川県金沢市
名久井 苑生/埼玉県嵐山町
平元 一幸/広島県広島市
佐藤 幸男/長野県塩尻市
大久保 芳郎/長野県松本市
下岡 國政/愛媛県伊予市
山崎 浩明/長野県松本市
山口 万里子/東京都小平市
田辺 紀子/大分県大分市
小西 保美/広島県府中町
村松 伸一/長野県長野市
荻原 宏祐/長野県長野市
麻沼 育美/長野県中野市
中條 今日子/長野県松本市
松林 義明/兵庫県西宮市
田中 清/長野県松本市
上條 真弓/長野県辰野町
高橋 幸男/鳥取県米子市
宍戸 安子/広島県広島市
傳田 忠三/長野県長野市
古屋 大紀/長野県安曇野市
審査員の講評と感想
中谷吉隆さん(写真家)
第2回の全国公募の部は、前回よりも応募者、作品数は減少してはいたが、坊城氏と行った選考は充実していた。期待と緊張の中で全作品に目を通し、互いに付箋を付けていったが、作品の内容に思わず唸り声や笑い声がもれ、二人の選が重なる作品が多くあった。
非常に写実性の高いものから、内面性を詠ったもの、滑稽味にあふれた作品と、変化に富んでいた。また、東日本大震災を題材にした作品が見られたのも今回の特徴である。
入賞39作品を選び終えほっとしたが、結果的に昨年に引き続き連続した入賞者は11人であり、本紙「フォト×俳句」欄での常連投稿者の名も消えていて、それだけ激戦であったことがうかがえた。新しい投稿者が増えていたのは審査員としてうれしいことで、「グランプリの部」に期待が持てる感じであった。
坊城俊樹さん(俳人)
全体として作品レベルは上がっている。特に写真と俳句の配合の具合が付かず離れずの作品がかなり出て来た。ひとつの作品としての深みと余韻で出て来たわけである。
優秀・入選作品ともなるとこのあたりが絶妙で、なおかつ写真、俳句と分けてみてもそれぞれ独立して鑑賞できる。いずれにせよ、フォト×俳句の理解がどんどん浸透してきたあかしである。
傾向としては、「写高俳低」つまり写真の方が俳句より良い出来であったと思う。みごとに季語をうまく使って詠っている作品も多くあったが、写真にくらべてパンチが効いているものは少なかったようだ。そのあたり優秀・入選作品の季語の使い方をぜひとも参考にしていただきたい。
ともあれ、次の作品も楽しみな人が増えてきた。この分なら当日(グランプリの部)の作品もまた楽しみになってきたぞ。ワクワク。








































