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全国公募の部

全国公募の部には、全国から225人、計621点の応募がありました。応募作品数は、昨年の2倍に迫り、このうち、高校生以下の作品は、前回の3倍余の92点に上りました。
選考会は8月29日に都内で開き、作者の氏名や居住地をふせて、作品のみで審査。写真家の中谷吉隆さんと俳人の坊城俊樹さんが、全作品の中から、優秀賞3点、入選12点、佳作28点を決め、俳人の神野紗希さんが、高校生以下の作品から、フレッシュ賞(高校生以下)1点とジュニア賞(中学生以下)1点、入選2点、佳作6点を選びました。
表彰は、選手権2日目の10月14日(日)、メーン会場の須坂市シルキーホールで行います。
※優秀賞、入選、フレッシュ賞、ジュニア賞の作品は画像をクリックすると拡大表示されます。

優秀賞

田中 克佳 滋賀県大津市

西村 美枝 長野県長野市

金田 孝 長野県飯田市



入選

西村 明倫 長野県長野市

酒井 和平 石川県金沢市

秋山輝一 東京都世田谷区

滝沢康幸 長野県須坂市

須川 久恵 東京都世田谷区

床井 和夫 栃木県宇都宮市

川崎彰典 埼玉県美里町

大橋志ほこ 栃木県さくら市

土屋春雄 長野県御代田町

中本 久美子 兵庫県神戸市

溝口 祐子 長野県伊那市

村山 要 東京都文京区



佳作

宗澤 美子 福岡県芦屋町

倉田有希 東京都渋谷区

飯野佳代子 埼玉県美里町

酒井 綾美 長野県泰阜村

打越榮 茨城県水戸市

板津松男 山梨県都留市

福岡育代 東京都北区

杉本 裕 長野県山ノ内町

奥野喜久雄 愛知県名古屋市

外谷 稔 長野県長野市

永田 龍也 長野県茅野市

松林和生 兵庫県西宮市

藤本知之 広島県広島市

佐藤 幸男 長野県塩尻市

高木弘子 長野県岡谷市

黒沢信幸 長野県安曇野市

西山 寿男 神奈川県相模原市

宍戸安子 広島県広島市

村松伸一 長野県長野市

五味竹子 長野県長野市

白鳥寛山 長野県長野市

若林 陽光 北海道札幌市

米長 時正 北海道釧路市

多田 檀 大阪府高槻市

岡部佑美子 兵庫県西宮市

仁井田 梢 東京都大島町

荻原 宏祐 長野県長野市

小田中 準一 千葉県市川市

高校生以下の部

フレッシュ賞(高校生以下)

片井 優花 静岡県静岡市

ジュニア賞(中学生以下)

植原和 東京都立川市

入選

溝口 開人 長野県伊那市

辻本 敬之 奈良県奈良市

佳作

上條美喜 長野県山形村

溝口 桃子 長野県伊那市

小林彩紀 長野県長野市

高橋快宗 広島県福 山市

仲里 栄樹 沖縄県西原町

立花和大 埼玉県鶴ヶ島市

審査員の講評と感想

中谷吉隆さん(写真家)

 第3回の全国公募の部は、応募人数、応募作品数ともに、昨年を大幅に上回り、応募者の地域も、北海道から沖縄県まで広範にわたり、まさに「全国選手権」にふさわしいものとなった。
一般、高校生以下の入賞者(それぞれ43点、10点)を決定したが、過去2回と比べると、大幅に、「フォト×俳句」による表現の多様性、豊かさが見られ、内容の充実ぶりは目を見張るものだった。
無季句や、滑稽味を狙うあまり駄じゃれ的になったり、説明調から抜けきらぬものもあったが、写真の表現性や俳句の詠みの深さ、そして確かな、また面白いコラボレーションが研究された作品に数多く出合えて良かった。
入賞を果たした計53作品のうち、半数以上が新しい顔ぶれによるもので、この結果には驚いた。静かにだが、「フォト×俳句」が全国的に浸透してきたことを実感できるもので、これは大きな収穫である。

坊城俊樹さん(俳人)

 3回目の全国フォト×俳句選手権を迎えるにあたって、全国公募の部には、620を超える作品が寄せられた。その多くが、今までに増して質の高いものであったことを誇りに思う。同時にそれは、作者の皆さんが「フォト×俳句」の意味と醍醐味をご理解いただいた証左でもあろう。
特に、今回採らせていただいた、高校生以下の10作品を含む53作品の質の高さには驚いている。どれも写真と俳句の「付かず離れず」の原則が守られ、写真はむろんのこと、俳句の質も過去のものよりはるかに上達されたことである。
俳人としても、かなり「季語」の重要性には気を配ったつもりであり、それなりの俳句の完成度も視野に入れて選考した。結果は、作品をご覧いただいた上で、受け手の皆様の琴線にいかに触れるか、大きな楽しみとなった。10月の選手権はいよいよ、他に類を見ない、写真と俳句の絵巻物の展覧会となりそうである。

神野紗希さん(俳人)

 高校生以下の作品は、いずれも、自分の日常の「ナマな部分」を写真で切りだし、自分の心の深いところから言葉をつむいでいましたね。作品をつくるということは、自分だけが知っている大切な出来事や思いを、宝物のように読者に差し出すこと。今回はたくさんの宝物を見せてもらい、うれしかったです。
 フレッシュ賞は、春の情緒あふれる作品。梅の花に水滴が付いている写真をよく見ると、水滴には梅の木が映っています。俳句は、春雨が降る中、家路をとぼとぼ歩いているという内容です。うつむいているのは心に愁いがあるからでしょう。水滴に閉じ込められた梅の木が、自分の世界にこもった作者の心のように思えてきます。

 ジュニア賞は楽しい作品。いつもは会社に行くためひげを剃るパパも、夏休みの間はサボって無精ひげを生やしているという俳句です。「ひげをそらないパパの顔」と、顔に焦点を絞って表現したことで、パパのくつろいだ表情が見えてきます。さて、パパはどんな表情? 下がり眉にホッとさせられて、思わず選びました。