写真グラフ
 

昼夜兼行バトンタッチ  長野・須坂の村山橋 新旧切り替え
(2009年11月16日掲載) 
 

最終列車の「渡り納め」を待って線路の切り替え工事が始まった=7日午前2時20分



旧橋の運行最終日の6日、列車の明かりが橋と千曲川の水面を照らした=午後5時53分



旧橋で開いた「渡り納め式」は、橋と同じ83歳の人たちもパレードに加わった=14日
 


須坂市側から見た切り替え工事前(上)と工事後(下)の線路。旧橋に続くレール(右)から新橋に続くレールに切り替えられた





新しい村山橋を通過する列車。歩道から透明なパネル越しに間近に見ることができる

 長野・須坂市境の千曲川に完成した新しい村山橋を、9日から長野電鉄の列車が走り始めた。旧橋から新橋への切り替え前後の動きを追った。

 7日午前0時の少し前。ライトアップした旧橋の中央で、鉄道ファンらを乗せた長野発の臨時特急が止まった。土手の辺りからも別れを惜しむ人たちが見守る。5分間の停車後、列車はゆっくりと須坂駅に向かい、橋は83年間の歴史に幕を下ろした。

 この「渡り納め」が終わるとすぐに線路の切り替え工事がスタート。古い枕木やレールを撤去し、コンクリート製の枕木と最長で553メートルのロングレールを敷設した。これで騒音と揺れが抑えられる。

 工事は120人態勢、昼夜兼行で進んだ。8日午後3時、完了を祝う締結式。試運転列車を走らせた後、9日午前5時35分須坂発の上り普通列車から営業運転を始めた。

 この日は、橋の周りに鉄道ファンや写真愛好家らが集まり、通過する列車を写真やビデオに収めていた。その中に、長野電鉄で30年間運転士を務めたという佐藤清さん(71)=須坂市=がいた。「橋を渡る時、車内の子どもたちから『わあ、鉄橋だ』と歓声が上がったのを今でも思い出す。新しい橋も子どもたちに親しまれるといいね」。新橋を渡る列車を見つめて話した。

 村山橋は全国的にも珍しい道路と鉄道の併用橋だ。新しい橋の道路部分は昨年末に全面開通。間を通る歩道から、列車と車が間近に見える。

[写真・文 渡会浩]
 
写真グラフ 信毎フロント

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 2010 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun