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車中泊の旅 高まる人気  県内「道の駅」利用増に困惑も
(2010年8月23日掲載)
 

車中泊の車が目立つ富士見町の道の駅「信州蔦木宿」の駐車場=14日午前1時




屋根の上に取り付ける“寝室”「ルーフテント」。走行時は折り畳む=道の駅「信州蔦木宿」




大型キャンピングカーで車中泊を楽しむ家族。トイレ、シャワーのほか、オーブンレンジ、冷蔵庫を備えたキッチンも=小谷村の道の駅「小谷」




カー用品店には車中泊グッズコーナーも。エアーベッド、カーテン、網戸などが並ぶ。春先から売り上げが伸びているという=長野市の「オートバックス川中島店」
 

乗用車の後部座席を倒し、マットを敷いてベッドに=松本市安曇沢渡





キャンピングカー製造販売の「バンクラフト」(中野市)が軽自動車で製作している車。手軽に楽しめると人気という





キャンピングカー製造販売の「かーいんてりあ高橋」(長野市)が製造している普段使いもできるワゴンタイプの車。ベッド、カーテンなど寝るための装備が中心で、売り上げの9割を占める

 自動車に泊まってレジャーを楽しむ車中泊が人気だ。宿泊代が節約でき、自由に行動できるのが魅力で、景気低迷や高速道路料金の割引が追い風になっている。一方で、駐車場所になっている道の駅や高速道路のサービスエリアの中には、増える車中泊に困惑している施設もある。

 北アルプス・上高地の玄関口、松本市安曇沢渡の駐車場。千葉県船橋市の新部修一さん(66)、まち子さん(64)夫婦は、早朝の上高地を散策するため、初めて車中泊に挑戦した。車は7人乗りステーションワゴン。後部座席を倒してクッションとマットを敷き、窓に網戸替わりのネットを取り付けると準備完了。「眠るだけならこれで十分。ホテルを予約する手間が省け、チェックインの時刻を気にせずに済む上、お金も節約できる」と修一さん。

 北安曇郡小谷村の道の駅「小谷」を家族3人で訪れた静岡市の青木哲裕さん(56)の愛車は、米国製の大型キャンピングカー。3人が寝られるベッドのほか、キッチン、トイレ、シャワーも備えている。青木さんは「毎朝、目覚めたときに異なる景色を窓越しに眺めるのが最高」と言い、気ままな旅を楽しんでいる。

 2年ほど前から車中泊の利用が増えているという諏訪郡富士見町の道の駅「信州蔦木宿」。駅長の名取富雄さんは「現状にはただ困惑するばかり」と嘆く。名取さんによると、従業員用駐車場に車を止める利用者も。自炊で使った食器を洗う人がいるため水道の使用量が増えたほか、捨てられるごみの量は2年前の3倍になったという。

 同道の駅で車中泊していた神奈川県横須賀市の佐藤進さん(41)は「利用させてもらっているという気持ちが大切。マナーが悪くて車中泊が禁止された施設もあり、節度ある行動を取らなければ自分たちの首を絞めることになる」と話していた。

[写真・文 渡会浩]
 
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