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鉄路の夢 どこまでも  飯田の遠山森林鉄道 40年ぶり「発進」
(2012年11月19日掲載)
 

<エンジン音に万歳> 重厚なエンジン音を響かせて走り始めた遠山森林鉄道の機関車。復活に向けて取り組んだ会員らが見守った=17日、飯田市南信濃木沢の「梨元ていしゃば」



曲がって動かなくなった部品を熱して修復=12日




屋根の重しとして使われてきたレールを再び敷設するため回収=6月




さびや腐食が進んだ部品を溶接して再利用=6月
 

敷地内を周回できるようにするために「ポイント」を設置。敷設した線路の延長は合わせて100メートルほどになった=12日




新エンジンを搭載して半年ぶりに展示してあった場所に戻った機関車=9月




エンジンの試運転で燃料タンクを積み込む=6月




建設機械で使われていたエンジンを機関車用に再利用

 遠山郷を走る森林鉄道の雄姿再び―。飯田市南信濃や上村地区一帯の林業を担い、1973(昭和48)年に廃線となった遠山森林鉄道の一部が復元され、遠山郷にディーゼル機関車の走行音が約40年ぶりに響いた。

 森林鉄道の復活に取り組む住民組織「夢をつなごう遠山森林鉄道の会」が17日、発着所があった南信濃木沢の貯木場跡地にある観光施設「梨元ていしゃば」の敷地に敷設した約100メートル区間で試運転を実施。屋外に展示してあった機関車はディーゼルエンジンを新調したものの、その他の部品はなるべく交換せず、加工して再利用しながら改造を最小限にとどめて再生させた。

 森林鉄道の元保線手や建設機械の運転、修理に携わる人など地元を中心に約80人の会員は、自分の得意分野を生かし活動を支えてきた。さびや腐食が進んだ機関車の修復を中心になって手掛けた秋波義夫さん(60)は「自分の持つ技術がみんなの役に立てて良かった」。会長の前沢憲道さん(64)も「客車や運材車の製造など、これからも楽しみながら少しずつ夢を形にしていきたい」と目を輝かせる。

 かつて総延長が30・5キロあった遠山森林鉄道。同会は、人が集まってにぎやかに楽しむ公園のような場所にすることを目指して、鉄路をさらに延ばしていく。

[写真・文 渡会浩]
 
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