写真グラフ
 

厳寒こらえ 獲物追う 佐久「有害鳥獣捕獲対策強調月間」
(2013年3月4日掲載)
 

<猟犬駆ける> 衛星利用測位システム(GPS)の機器を首輪に付けた猟犬が勢いよく駆け出す=2月24日、高峰高原




一斉捕獲日の出猟前、勢子の場所などを打ち合わせる北佐久郡御代田町の猟友会員ら=3日、御代田町




<大事にいただく> 駆除したニホンジカの有効利用を目指し、関係者が開いた「信州ジビエフォーラム」。工夫を凝らしたシカ肉料理が並んだ=2月21日、長野市内
 

膝まで埋まる雪をかき分け、駆除したニホンジカを運び出す小諸市有害鳥獣駆除班のメンバー=2月17日、小諸市の高峰高原



寒風の中、ニホンジカに表皮を食べられた立ち木が痛々しい姿をさらす=高峰高原



事故を避けるため、林道の入り口に立てた駆除実施中の看板=高峰高原

 雪に覆われた標高約1500メートルの小諸市内の山中。氷点下13度、身を切るような寒さをこらえながら、「タツマ」と呼ばれる銃の射手がじっとニホンジカが現れるのを待つ。追い立て役の「勢子(せこ)」は、笛を吹いたり大声を上げたりしながら、膝まである新雪をかき分け獲物の足跡を追う。遠くで猟犬がしきりにほえ、谷間に銃声がこだました。

 15日までの1カ月間は、県佐久地方事務所が設けた「有害鳥獣捕獲対策強調月間」。佐久地域では、野生鳥獣による農林業被害のうちニホンジカによるものが約8割を占める。この時期がニホンジカの妊娠期に当たることから、2月中旬までの通常の猟期が終わった後も有害鳥獣捕獲従事者が積極的に銃による猟を行い、効果的な駆除を狙う。

 小諸市猟友会(柳沢亮三会長)の有志約20人でつくる「小諸市有害鳥獣駆除班」は2月、2回の出猟でニホンジカ4頭、イノシシ1頭を駆除した。「生態系のバランスが崩れた現状を多くの人に知ってもらいたい」と、勢子を務める柳沢昭治さん(62)。

 一斉捕獲日の3日は、佐久地域の猟友会が地元の山林に出猟。広域捕獲態勢を取りニホンジカを追った。

 同地事所林務課によると、佐久地域のニホンジカの推定生息数は2万6300頭。昨年の強調月間には1072頭を駆除しており、今年も同等の成果を目指している。

[写真・文 宮坂雅紀]
 
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