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深刻凍霜害 対策に必死  県内 農作物被害広がる
(2013年5月13日掲載)
 

霜被害を防ぐため、固形燃料を燃やして一帯を暖め、空気を対流させるブドウ畑=8日午前4時19分、須坂市旭ケ丘



春レタスの収穫は、寒さで傷んだ葉を取り除きながらの作業に=9日、塩尻市洗馬



標高が高く、遅咲きで知られる聖光寺の桜。散り始めたものの、寒さの影響で例年より長持ちした=9日、茅野市北山
 

<成長待ち遠しく> 保温シートなどに覆われたコシヒカリの苗床。4月上旬に種をまいたが、まだ数センチにしか育っていない=7日、千曲市八幡の「姨捨の棚田」




視察に訪れた県議らに、リンゴ園の被害状況を説明する農協の担当者=7日、安曇野市三郷小倉




残雪の中でようやく芽吹き始めたブナ。ことしは1週間以上遅いという=8日、飯山市のなべくら高原




芽が枯れる被害が出た柿の木。葉がほとんど付いていないものも=5日、飯田市中村

 4月21日の降雪やその後の冷え込みによる農作物の凍霜害が、県内で深刻化している。県農政部が大型連休前にまとめた被害額は全県で16億4300万円で、その後、被害額が膨らんだ地域があるほか、5月上旬にも霜による被害が発生。ここへ来て真夏日を記録するなど陽気が戻りつつあるが、各地の農家は対策に追われている。

 出荷が始まった春レタスは、寒さで変色した部分を収穫時に取り除く手間が掛かり、等級も下がってしまう。「こんなに遅くまで寒かったのは初めて」。松本市今井のレタス農家、南山拡孝(ひろゆき)さん(59)は顔を曇らせる。

 飯田下伊那地方特産の干し柿「市田柿」に使われる柿の木も地域によって被害が目立つ。飯田市中村の平田まゆみさん(61)は自宅前の畑で自家用を栽培。葉がほとんどない木もあり、「新芽がほとんどやられてしまった。木が枯れないといいけれど」と話した。

 千曲市八幡の「姨捨の棚田」では、6月1日に県内外の大勢の人が参加して行う田植え用の苗が、低温の影響で生育が1週間ほど遅れている。

 寒気の影響で、県内6地点で5月の観測史上最低の気温となった8日明け方。須坂市旭ケ丘のブドウ畑では空気を暖め、対流させて遅霜を防ぐ狙いで、農家が固形燃料を燃やした。作業した三田(さんた)昌子さん(88)は「夜からずっと温度計を見ていたので眠れなかった。花芽が霜にやられると実がならなくなってしまう」と心配していた。
 
写真グラフ 信毎フロント

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