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太陽の恵み いっぱいに  県内 増える中・大規模の太陽光発電
(2013年9月30日掲載)
 

<有効活用> みそ製造の竹屋松本工場の太陽光発電システム。自然の恵みを利用する事が本業と共通すると導入。パネル枚数256枚、最大出力50キロワットで、効率よく土地を利用するため独特の形をしている=松本市南松本2




工業団地の自社敷地を有効活用する「ミノエナジー」の発電所。約1万4000枚のパネルが並び、最大出力は約2.2メガワットで県内有数の規模=伊那市西箕輪




11月1日の稼働を目指して、諏訪市郊外の霧ケ峰近くの旧牧草地で設置作業が進む日新商事(東京都港区)の最大出力1.5メガワットの発電所
 

<圧巻> 諏訪盆地を見下ろす高台の斜面にある太陽電気工事店の「塩嶺ソーラーパーム」。国道20号塩尻峠を岡谷側に下ると目に飛び込んでくる=岡谷市今井



金森建設(大町市大町)の子会社が経営する「北アルプス太陽光発電所」。最大出力は約2メガワットと大規模=大町市平



設置角度が違うパネルが並ぶ松田乳業の発電所。豪雪地とあって発電効率と自然落雪の角度による違いを検証=大町市大町

 大手電力会社に再生可能エネルギーの買い取りを義務付ける「固定価格買い取り制度」が昨年7月に始まった影響で、中、大規模の太陽光発電設備を県内各地で見かけるようになった。建設や運送業、食品関連会社など発電とは縁遠かった業種も、土地の有効活用を狙って参入している。

 国道20号塩尻峠を岡谷市側に下った同市今井の山林斜面には、1200枚の太陽光パネルが並ぶ。太陽電気工事店(岡谷市加茂町)の「塩嶺ソーラーパーム」。10月1日の運転開始を予定し、最大出力294キロワットで年間45万キロワット時の発電を見込む。

 斜面は社長の篠原次男さん(69)所有の山林で、南西向き約30度の傾斜がちょうど太陽光発電の条件に合った。同工事店は「東日本大震災と福島第1原発事故がきっかけで太陽光発電の導入を考えるようになった。自然の恵みを最大限に生かしたい」と話す。

 大町市の松田乳業は8月8日に、最大出力351キロワットの発電設備の運転を開始。同社は1月からパネルの角度を地面に対し20度と30度にして、発電量を調査した。雪が多い地域とあって、季節ごとの発電効率や自然落雪への効果を検証した結果、本格導入時には角度を25度に決定した。実地検証したデータはメーカーにもなく、「貴重な資料となった」という。今でも3種類の角度のパネルが並び、データを記録し続けている。

 伊那市西箕輪の建材製品製造・販売のミノ・ネットワークのグループ会社ミノエナジーは、最大出力約2・2メガワットという県内有数規模のメガソーラーを20日に稼働したばかりだ。2012年度に国の設備認定を受けたため、13年度の固定価格買い取り制度の価格より1キロワット時当たり4円高い42円が適用され、年間1億円程度の収入を見込む。同社は「環境問題に貢献できた上、遊休地の有効活用になった」という。

 資源エネルギー庁によると、住宅を除く長野県内の最大出力10キロワット以上の太陽光発電設備の数は12年12月末時点で190件だったが、今年の5月末には1242件と急激に増えている。

[写真・文 吉沢正志]
 
写真グラフ 信毎フロント

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