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異業種交流 広がるチャンス  「コワーキングスペース」県内各地に
(2013年10月28日掲載)
 
【長野】

取り壊しが決まっていた呉服問屋を有志が改装し、店舗や事務所が入る長野市の「OPEN」。右端の建物2階にコワーキングスペースの「torinoco」がある=20日、同市権堂町


【松本】

社会人と大学生や高校生が参加し、働くことについて意見を交わしたイベント。コワーキングスペースにはさまざまな情報を求めて人々が集う=22日夜、松本市大手1の「Knower(s)」


【上田】

昨年2月にオープンした上田市常田の「HanaLab.(ハナラボ)」。「お願い上手力」を学ぶワークショップでは、会社員や大学生らが自分のやりたいことをテーマに意見を交わした=22日
 

<ライブ会場にも> むき出しの梁(はり)が印象的な「torinoco」。普段置いてある椅子や机を片付けて初めての音楽ライブを開いた=20日夜、長野市権堂町




【伊那】

リビングのような空間で仕事ができる伊那市東春近の「Social coworking DEN」(ソーシャルコワーキング デン)。無線LANやプリンター、スキャナーなどを備える=22日

 起業を目指す人や個人事業主などさまざまな職業の人たちが集まって、知識や情報を共有して仕事をする民間の「コワーキングスペース(Coworkingspace)」が県内各地に誕生している。無線LANやパソコン周辺機器などが充実している施設も多いが、利用者にとって最大のメリットは異業種の人との交流で、ビジネス拡大に向けた視野が広がること。大学生や高校生が利用して、将来の自分の職業を模索する場にもなっているようだ。

 3月に松本市の松本駅近くのビル1階にオープンした「Knower(s)」(ノウアーズ)。木目調の壁に囲まれた約70平方メートルの部屋の中央には大きめの机があり、利用者は肩を並べて座って黙々と仕事に取り組む。しかし、誰かが意見を求めると、すぐに他の利用者が反応し、そのまま議論が続く。

 9月にノウアーズに会員登録したファイナンシャルプランナー長谷川雄一さん(33)=松本市元町=はコワーキングスペースについて「人の交流が自然とできる。仕事に直結しないかもしれないが、ニーズに応える方法が他にもあるのではないかと考えるきっかけになる」と話す。

 運営しているのは、ホームページの作成、管理のIT会社クラウドット(松本市)で、異業種の独立した事業者が連携できる環境をつくりたいと開業した。現在の登録会員は約80人で、無線LANやプリンターなどを自由に利用できるほか、法人所在地として登記することも可能だ。22日には信州大生らが主催して、社会人から働き方などを聞いて、就職活動に役立てるイベントもノウアーズで開かれた。

 ノウアーズ責任者の清水達也さん(32)によると、県内には同様のコワーキングスペースが8カ所あり、活動もさまざまだ。昨年6月にオープンした長野市権堂町の「torinoco」(トリノコ)は、旧呉服問屋の建物を改装した複合施設「OPEN」内にあり、週末にはワークショップ(参加型講習会)なども開催している。

 清水さんは「コワーキングスペースは人が集まるほど情報も集まる。働き方がもっと多様化すれば、さらに必要とされる場所になるはずだ」と話している。

[写真・文 北沢博臣、中村桂吾]
 
写真グラフ 信毎フロント

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