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烏骨鶏を特産に  飯田市南信濃 商品開発や販売取り組み
(2014年3月24日掲載)
 

<300羽に餌やり> 鶏舎の中で餌を与える戸谷さん。約300羽の烏骨鶏を飼育する=飯田市南信濃南和田




配合飼料に発酵させたぬかやおがくず、ジュースの搾りかすなど地元産の農産物を混ぜ合わせ、餌を作る戸谷さん




直売所に並ぶ烏骨鶏の卵。通常は4個入りで500円=飯田市南信濃和田の道の駅「遠山郷」
 

<金銀の卵「縁起物に」> 縁起物として販売するために岐阜県内で金、銀に着色した薫製の卵。戸谷さんは結婚式場や土産物店などに売り込む




平飼いで育つ烏骨鶏。戸谷さんの鶏舎の内外を元気に走り回る




烏骨鶏の卵を使い地元のそば店で提供している料理=飯田市南信濃和田

 飯田市南信濃南和田の十原地区で、鶏の一種の烏骨鶏(うこっけい)を特産化する取り組みが続いている。卵は小ぶりだが、黄身が鮮やかな黄色で濃厚な味わい。産卵率が低いため卵には希少性があり、高値で取引されることが魅力だ。飼育する戸谷健二さん(70)は、卵を生かした商品の開発や販路拡大に取り組んでいる。

 戸谷さんは、2棟の鶏舎が建つ約180平方メートルの敷地で、約300羽を飼育。餌は「地元農産物を極力利用したい」と配合飼料の割合を抑え、ぬかやおがくずのほか、ニンジンやリンゴなどのジュースの搾りかすを発酵させたものなどを使い、平成の名水百選にも選ばれた地元の「観音霊水」を与える。

 採取した卵は、地元の「道の駅」にある直売所で昨年4月から販売を開始。さらに福岡県や岐阜県にも販路を広げた。地元直売所店長の遠山ケサ子さん(67)によると、卵は「おいしくて、高級品の烏骨鶏にしては安いと評判の人気商品」で、リピーターも増えているという。このほか、地元そば店がとろろそばに載せたり、卵焼きにしたりして提供している。

 戸谷さんは、第二の人生を田舎でのんびりと楽しみたいと、約2年前に妻のさと子さん(70)と岐阜県多治見市からIターン。周囲の人たちに溶け込むにつれ、過疎化が進む地域に漂う停滞感を感じたといい、「地域のために少しでも役に立てれば」と烏骨鶏の活用を考えた。

 「飼育する仲間をつくり産地化を目指したい。そのためには販売先を増やして実績を作ることが大切」と戸谷さん。新たな試みとして、金と銀色に着色した卵の薫製を、「縁起物」として結婚式場や土産物屋などに売り込みを掛けているほか、黒い色が特徴の烏骨鶏の食肉を販売することも検討している。

[写真・文 渡会浩]
 
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