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「トットちゃん電車」真夜中の大移動  長野から安曇野ちひろ公園へ
(2014年10月13日掲載)
 

<まだかな まだかな> 冷え込んだ早朝、寒さを我慢しながら電車の到着を待つ「お泊まり会」の参加者たち=12日午前5時8分、松川村の安曇野ちひろ公園前




<無事に到着> 大勢の人が見守る中、クレーンでトレーラーの荷台から降ろされるモハの車体=12日午前5時47分、松川村の安曇野ちひろ公園




無事に設置が終わり、窓から柔らかな朝日が差し込むモハの車内=12日午前7時55分、松川村の安曇野ちひろ公園
 

<交差点を慎重に> 全長約16メートルの電車を載せて、速度を落として慎重に交差点を曲がるトレーラー=12日午前1時59分、大町市大町




保管していた長野電鉄旧屋代線信濃川田駅で、クレーンでトレーラーに移されるモハ。周りにも引退した電車が並ぶ=11日午前8時47分、長野市若穂川田




カーブが連続する区間に入る前に、固定に緩みがないか点検するトレーラーの運転手=12日午前0時39分、長野市川中島町今里の国道19号長野南バイパス

 北安曇郡松川村は11日深夜から翌未明にかけて、長野電鉄から無償で譲り受けた古い電車2両を、村内で造成中の公園までトレーラーで移動させた。公園は安曇野ちひろ美術館の周りの安曇野ちひろ公園を拡充している区域で、館長を務める黒柳徹子さんの著書「窓ぎわのトットちゃん」に出てくる電車の校舎を再現する計画だ。

 2両の電車は、保管してあった旧屋代線信濃川田駅(長野市若穂川田)で11日朝に積み込まれた。台車から切り離された車体をトレーラーの荷台に移すためにクレーンでつり上げると、集まった鉄道ファンや近所の住民が盛んに写真を撮っていた。

 交通量が減る深夜に同駅を出発したトレーラーは、長野市中条や上水内郡小川村、大町市美麻などを経由し約70キロの道のりを慎重に進んだ。

 「窓ぎわのトットちゃん」には、子どもたちが学校に泊まり込んで電車がやって来るのを待つ場面があり、同美術館でも「お泊まり会」を開いて再現。県内外の親子連れら約60人の参加者は午前5時から電車の到着を待ち構えた。東京都練馬区の石崎美帆さんは「電車が見えるとわくわくしました。公園が完成したら絶対に来たい」と話した。

 電車はデハニ201(1926年製)とモハ604(1927年製)。ともに1980年ごろまで長野電鉄で活躍した。村は2両のうち1両を電車の教室にし、もう1両を図書室にする。公園は2016年夏に完成する予定だ。

[写真・文 梅田拓朗]
 
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