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築36年のビル 個性的空間に  長野でマンションの部屋 自分好みに改修
(2014年10月27日掲載)
 

「土間のある風景」のテーマで改修された部屋。2部屋をつなげ、玄関から部屋の奥まで広い土間が続く=9月27日



「OLD BLUE」をテーマに改修が始まる前の部屋=9月12日



部屋の改修作業の体験会で、ハンマーや手を使って部屋の仕切り部分を壊す参加者=9月12日



壁全体を黒板用のペンキで塗る作業。乾燥するとチョークを使って絵やメモなどが書ける=4日


 

リノベーションが進む築36年の「光ハイツ」。2階から上が賃貸住居になっている=24日




賃貸共同住宅の経営に関わる人たちの見学も相次ぐ。「個性がある部屋で選択肢が広がる」と興味深げだ=4日




契約後に職人の手助けを受けてレモンイエローのペンキで塗ったドア。元はクリーム色だった=16日


 築36年の賃貸マンションの部屋を入居者の希望も取り入れて改修し、古さを生かした個性的な空間に造り替える「リノベーション」プロジェクトが、長野市内で進んでいる。「土間のある風景」など部屋ごとにテーマを設定。改修作業の体験会や見学会も開いており、マンションを所有する会社は、地域で「古い物件」に対する価値観を高めていくことも目指している。

 舞台は、長野市東鶴賀町にある6階建て鉄筋コンクリート造りの「光ハイツ」。所有、管理する看板製作会社が中心となり、全20室のうち、これまでに4部屋を改修した。このうち「土間のある風景」のテーマで改修した部屋は、玄関から部屋奥の窓際まで幅広い土間が続く。「OLDBLUE(オールドブルー)」がテーマの部屋は、米ニューヨークの古いアパートをイメージし、壁を青色の大きな黒板にして、絵などをチョークで描けるようにした。

 看板製作会社と、ビル再生を手掛ける福岡市の会社が相談して部屋のデザインを決め、ある程度改修。入居を契約した人の希望を取り入れ、仕上げる。経費は基本的に看板製作会社が負担。入居後に手を加えることもでき、退居時も部屋を元に戻す必要はない。家賃は他の部屋より1万円ほど高いという。

 改修作業では、間取り変更や壁の材質替えなどを実際に作業できる体験会なども開催。ハンマーで壁材の石こうボードを壊すなどの作業をした長野美術専門学校研究科2年の六川智博さん(22)は「部屋の構造が見えて面白かった」と楽しんでいた。

 「光ハイツ」は老朽化などの影響で約半数が空室だった。所有する看板製作会社の石黒ちとせ社長(48)が「古い物件は人気がない」という概念を打ち破ろうと、昨年8月から取り組みを始めた。石黒さんは「古いビルならではの『ビンテージ』の魅力を広めたい」と話す。12月には5室目のリノベーションに着手する予定だ。

[写真・文 小西由紀]
 
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