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子どもたち 忍者修業 ―自分の身 守る術を―  長野の道場 活気
(2014年11月4日掲載)
 

稽古中、必死に相手の腕や手の関節を取り合う子どもたち=10月18日、長野市箱清水




棒手裏剣など演武で使用する忍具の手入れをする宮下さん=11月3日、長野市箱清水



3泊4日で修業に訪れたイタリア人の団体(奥)。インターネットや口コミで海外から稽古に訪れる外国人が増えている=10月5日、長野市戸隠
 

「門前忍者道場」で弟子たちに技を教える宮下さん(中央)=10月18日、長野市箱清水




道場には、宮下さんがペンキで書いた味わいのある看板が立つ=10月18日、長野市箱清水




講演に訪れた保育園では、遊びを交えながら園児と保護者が忍者を体験した=10月25日、長野市小柴見保育園

 善光寺に近い長野市箱清水の旅館や東之門町の公民館などで毎週末に開かれる「門前忍者道場」が、子どもたちに人気だ。この旅館を家業にしている宮下晃さん(42)が、同市戸隠の道場で修業を積んで「忍者」となり、技を指導。近年子どもを標的にした犯罪が増える中、「自分の身を守る術」として忍術を身に付けさせている。

 宮下さんが忍者を志したのは、長男の隼(はやと)君(13)が誕生した2001年。「自分が子どもの身を守り、自分がいない時は子どもが自分自身を守れるように」と考えていた時に忍術を知り、護身術につながると「戸隠(とがくれ)流忍術」の流れをくむ「戸隠実戦忍法」の修業を始めた。08年には、子どもの健全育成と地域の安全を目指して「NPO法人こども忍者スクールながの忍法武術会」を設立し、12年に門前忍者道場を開設。修業を通して人間性の成長を促している。

 門前忍者道場には3歳から70歳までの15人ほどが通い、腕固めや体落とし、剣術などの本格的な技を学ぶ。昨夏から通う信州大付属長野小3年の金沢弘和(ひろちか)君(8)は「技をいっぱい覚えられて楽しい。(いざという時に)自分の身やお父さんお母さん、友達を守れたらいいな」。

 宮下さんは米国留学経験があり英語が堪能なため、海外から修業に訪れる人も。イタリアから3泊4日で稽古を受けに来た大学生のジョコモさん(18)は「シンプルだけど技の素晴らしさを感じた」と満足げだった。

 普段は家業を手伝いながら、学校やイベント会場で講演したり、演武を披露したりしている宮下さん。今も週に1度は、師匠である戸隠・玄神館の松橋一穂館長(61)のもとで稽古に励んでおり、「忍者は生涯修業。己に対して、もっと強くなりたい」と話した。

[写真・文 中村桂吾]
 
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