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「樹上生活」自然を満喫  大町にツリーハウスの街、森づくりにも一役
(2014年12月8日掲載)
 

雪化粧したツリーハウスの街。初冬は人が少ないが、雪深い厳冬期は遊びに来る人が多いという=7日




ハウス近くの木を、チェーンソーで間伐する青木さん。倒した後、まきにするため小さく輪切りした=11月24日




埼玉県在住の一家が建設中のツリーハウスの内部=11月24日
 

<浮かぶ「わが家」> 宙に浮かぶように見えるツリーハウス。所有する長野市の青木喜三男さん(右)は、鉄パイプの支柱を立てて雪の重みに備えた=7日




屋根に上って改築作業をする青井さん。奥の樹間にツリーハウスがのぞく=11月16日



森を訪れたニホンカモシカ。豊かな自然が魅力だ=11月16日

 北アルプスの蓮華岳や爺ケ岳を望む大町市平に広がる森に、樹上生活を楽しめるツリーハウスが点在する「街」がある。カラマツなどの木の幹を大黒柱に平均3・3メートルの高さに建てたハウスは、まるで宙に浮かんでるよう。多くのハウスは、県内外から訪れる利用者がキットを使って自ら建てており、利用者は周辺の間伐など森づくりにも携わっている。

 自然体験活動に取り組む「千年の森自然学校」(大町市)が2001年から運営しており、ハウスは約300ヘクタールの森に30棟ある。このうち22棟は22組計約200人の会員が自分で建設した。キットは室内が約5・5畳のタイプで120万円(税込み)。利用者は遊びの拠点にするほか、周辺の間伐にも取り組む。切った木をまきにしたり、いすに加工したりして販売する人もいるという。

 横浜市出身の青井翔さん(28)は、中高生のころに母や姉と一緒に建てた。7年前に大町市内に移り住み、大工で生計を立てている。腕前を生かして周りの人の作業を手伝うことも多く、「生きている木を相手にして、作ることが楽しい」とツリーハウスの魅力を話す。自身のハウスは2年前から大規模な改築中で、来夏には中で寝泊まりできるようにしたいという。

 同自然学校の取り組みは、昨秋に森の中に1棟を建てた不動産業の拓匠開発(千葉市)とともに、本年度のグッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)を受賞した。同自然学校代表の朝重孝治さん(53)は「森と関わる仕組みが評価されたのがうれしい。ツリーハウスが広まるきっかけになればいい」と話している。

[写真・文 梅田拓朗]
 
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