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5人の挑戦「59醸の酒」できた  昭和59年度生まれ 東北信の酒蔵後継ぎ
(2015年5月18日掲載)
 

<やりきった笑顔> 長野市で開いた発表イベント終了後、参加者全員と記念写真に納まる「信州59年醸造会」のメンバー(手前の前掛け姿の5人)=10日、長野市南千歳



「銀座NAGANO」で開いたイベントで「信州59年醸造会」やそれぞれの酒について説明するメンバー=17日、東京都中央区




「59醸」の統一ブランドで売り出した5蔵の酒=17日




「59醸」ブランドの新酒にラベルを貼る東飯田酒造店の飯田淳さん=11日、長野市篠ノ井小松原



商品の包装をする沓掛酒造の沓掛正敏さん=11日、上田市下塩尻
 

イベントのチラシを並べたりオリジナルグッズを販売したりしてPR=10日、長野市南千歳





イベントで参加者と乾杯する角口酒造店の村松裕也さん(中央)=10日、長野市南千歳




一升瓶に栓をする西飯田酒造店の飯田一基さん=12日、長野市篠ノ井小松原




蔵の中を見て回る丸世酒造店の関晋司さん=12日、中野市中央

 東北信地方の酒蔵の後継ぎで、昭和59(1984)年度生まれの5人で作る「信州59年醸造会」が、日本酒の魅力を訴えようと造ってきた酒がこのほど完成した。伝統的な酒造りの世界から新たな魅力を発信しようと張り切っている。

 会のメンバーは角口酒造店(飯山市)の村松裕也さん、西飯田酒造店(長野市)の飯田一基さん、東飯田酒造店(同)の飯田淳さん、丸世酒造店(中野市)の関晋司さん、沓掛酒造(上田市)の沓掛正敏さん。酒米に県産の美山錦を使い、精米率を59%にするという統一ルールの下、歴史や風土が異なる各酒蔵の個性を生かして仕込んだ。完成した5種類の酒は「極上」にかけた会の略称「59醸(ごくじょう)」の統一ブランド名で販売を始めた。

 10日、長野市の飲食店で開いた発表イベントでは、会場を埋めた約百人が出来たばかりの5蔵それぞれの新酒を味わった。17日には、東京・銀座にある県の情報発信拠点「銀座NAGANO」でも試飲会を開催。そろいのTシャツを着たメンバーが「軽快でさらっとした辛口」「独特の甘さと酸味が特徴」などと自慢の酒を売り込んだ。

 神奈川県小田原市から訪れた佐藤梓沙さん(22)は「米と精米率が同じなのにそれぞれの蔵の特徴が酒に出ていて魅力的」と話していた。

 同会は、若い世代を中心に日本酒の魅力を発信しようと今年1月に結成。互いに情報交換しながらも競い合って酒造りに取り組んできた。今後も毎年新たなルールの下で新酒を発表していくほか、同世代のコメ農家に依頼した酒米作りなども構想。日本酒のファンを増やすとともに、酒造りの伝統を伝えていきたい考えだ。

 メンバーの村松裕也さんは「若い後継ぎが何か新しいことをやっているな、と興味を持ってもらい、日本酒に触れるきっかけになればうれしい」と話していた。

[写真・文 米川貴啓]
 
写真グラフ 信毎フロント

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