写真グラフ
 

スコップ三味線  県内農協女性部中心に愛好者増加
(2015年6月22日掲載)
 

デイサービスセンターに招かれてスコップ三味線を披露する信州うえだ農協女性部の有志たち。子どもたちもそろいの衣装で臨み、音楽に合わせてリズムを刻んだ=13日、上田市塩川のしおがわ敬老園



月に1回の練習日、音楽に合わせて激しく体を揺らしながらスコップをはじくしぐさをするながの農協の女性たち=2日、長野市吉田




発表に向け練習を重ねるあづみ農協のグループが使うスコップは、ばちではじく部分の塗装がはがれた年季ものだ=13日、安曇野市堀金烏川




スコップをはじくタイミングを楽譜で確認しながら、本番に向けて練習する北信州みゆき農協の女性たち=15日、飯山市飯山
 

「楽しむことが信条」という松本ハイランド農協のグループは県内で最古参。演奏の最後は全員そろって笑顔で決めポーズ=18日、松本市南松本



信州うえだ農協女性部が使う楽譜。弦を押さえるまねの左手の位置を示す数字と、はじくタイミングが書き込まれている=13日、上田市塩川のしおがわ敬老園



ばちはグループによって栓抜きや計量スプーンを使う。女性らしく飾り付けをして楽しんでいる=15日、飯山市飯山の北信州みゆき農協

 スコップを三味線に見立ててリズムを刻む演芸の「スコップ三味線」が、県内各地の農協女性部を中心に愛好者を増やしている。演歌や歌謡曲に合わせ、金属製の栓抜きや計量スプーンをばち代わりにしてスコップをはじき、甲高い音を響かせる。目新しさや楽しさが広がり、福祉施設やイベントなどに招かれて演奏する機会が増えている。

 「カンカンカカカン…」。今月13日、上田市のデイサービスセンターで約40人のお年寄りを前に演奏する信州うえだ農協(上田市)女性部有志。衣装はピンク色の法被でそろえ、メンバーの孫など子どもたちは水色のTシャツで登場。演歌やアニメの主題歌など3曲に乗って、踊りとともに軽快なリズムを響かせた。本物の三味線をまねて、スコップの柄の部分で弦を押さえるような動きを全員でそろえる芸の細かさに加え、演奏中の笑顔も欠かさない。

 スコップ三味線は、津軽三味線の本場、青森が発祥といわれ、定期的に「世界大会」も開かれる。県内の農協で最初に取り組んだ松本ハイランド農協(松本市)のグループは、2010年9月に結成し活動は5年目に入った。11年に県内の農協女性部の集会で披露したことがきっかけで、各地から指導の依頼が殺到。それぞれに出向いて教え、愛好グループが増えていった。

 松本ハイランド農協のグループで代表を務める渡辺公子さん(75)=松本市波田=は「リズムが遅い曲だと動きを合わせるのが難しいなど、追求すると奥が深い」と魅力を話す。共に活動する同農協女性部長の武井久枝さん(70)=同市入山辺=は「いずれは長野県大会を開けるようにしたい」と、さらに愛好者を増やしていきたいと考えている。

[写真・文 北沢博臣]
 
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