写真グラフ
 

歩み 舞う 飯田の伝統と心意気  「お練りまつり」へ高まるムード
(2016年2月22日掲載)
 

<東野大獅子>
鉄製の台車に取り付けた材木に竹を組み合わせ、巨大な屋台を作る東野大獅子保存会の会員たち=14日、飯田市宮ノ上の柏原公園



大獅子の保存会員たちが体育館いっぱいに広がり、獅子頭に見立てた道具を手に練習=16日、飯田市の飯田東中学校体育館




大獅子の保存会員が大勢の観客を前に重さ約30キロの獅子頭を操る=13日、飯田市の追手町小学校




JR飯田駅前にもPR看板が設置され、雰囲気を盛り上げる=16日
 

<大名行列>
照明をともした駐車場で、大名行列の役者たちが黙々と練習を続ける=19日、飯田市本町



新人とともに真剣な表情で練習に取り組む「大名行列」の役者たち=17日、飯田市本町



飯田市の追手町小学校で開いたイベントで、大名行列の役者が持つ道具を興味深げに触れる人たち=13日




<50年ぶり 橋北屋台獅子> 伝統のお囃子を復元。橋北地区の住民による出し物として約50年ぶりに「橋北屋台囃子」が出演する。演奏会では子どもたちも勇壮に太鼓をたたいた=7日、飯田市の橋北公民館

 7年目に1度、飯田市街地を熱くさせる南信州最大の祭り「飯田お練りまつり」(3月25〜27日)が迫ってきた。大宮諏訪神社(飯田市)の式年大祭に合わせた祭りで、始まりは1652(慶安5)年にさかのぼるとされる。今年は主要な出し物の「大名行列」「東野大獅子」と、郷土の獅子舞やお囃子(はやし)など過去最多の47団体が出演。市内には魅力を発信する「お練りサロン」も開設し、祭りムードもぐっと高まる。出演団体は連日連夜、本番に向け厳しい練習を続けている。

 大名行列は、化粧傘や先箱などの道具を手にした奴(やっこ)姿の役者45人と子役や腰元ら総勢約120人が江戸時代の参勤交代を再現する。保存会のある本町3丁目の住民が減り担い手が不足する中、今年は15人の新人が役者に挑戦する。

 小学生の時に見て「かっこいい」と憧れを抱いた同市松尾上溝の杉野陸斗さん(18)は知人の紹介で初参加。1月から練習し始め、所作の一つ一つに難しさを感じるが「伝統を受け継げるように本番までにはしっかりと練習していきたい」と意気込む。

 もう一つの目玉の東野大獅子は、屋台にほろをかぶせた飯田下伊那地方特有の「屋台獅子」が特徴だ。舞い手がほろの中で交代しながら重さ約30キロの獅子頭を操る。全長約25メートル、高さ約4メートルの巨大な獅子は原則、お練りまつりでしか見ることができない。

 屋台づくりは昨年12月に始まり、百人ほどで力を合わせながら、鉄製の台車の上に木材で枠組みを作り、竹を組み合わせていった。大獅子の保存会の平沢忠雄会長(64)は「大獅子は絆を深め地区を一つにまとめあげてくれる存在だ。一致団結して祭りに参加する保存会員たちの心意気を感じてもらいたい」と願っている。

[写真・文、渡会浩]
 
写真グラフ 信毎フロント

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