写真グラフ
 

暮らし 触れ合い 大町からアート  国内外の3人 ただいま創作中
(2016年3月7日掲載)
 

<大分の画家・大平さん> 信濃大町駅近くの空き店舗を活用したアトリエで制作場面を公開している大平由香理さん。「気軽に入って声を掛けて」=3日、大町市大町




<香港の映像作家・モクさん> 撮影に向け、家人と打ち合わせるジョリーン・モクさん(左)。この日は掃除をして家を守る人にスポットを当てた=3日、大町市大町



古い教員住宅を改築した拠点施設で打ち合わせをする作家たち=1日、大町市大町
 

<兵庫の美術家・松田さん> オブジェと映像を組み合わせた作品に取り組む松田壮統さん。若一王子神社を取材し、作品のイメージを練る=2日、大町市大町




地元住民らに向けてこれまでの創作活動を紹介する松田壮統さん=2月14日、大町市大町




寝食を共にする拠点施設で和気あいあいと夕食を作る作家たち=2日、大町市大町




歓迎会に集まった地元の人たちと早速打ち解けるジョリーン・モクさん(左)=2月14日、大町市大町

 芸術家が地域住民と交流しながらその風土を生かした作品づくりをする大町市の「信濃大町アーティスト・イン・レジデンス(AIR)事業」に国内外から3人が招かれ、創作活動を進めている。

 AIRは、県の補助金を受けて本年度からスタート。3人は公募に応じた52人から選ばれた。古い教員住宅を改築した拠点施設で寝食を共にしながら、市内を巡って創作イメージを膨らませている。

 兵庫県西宮市の美術家松田壮統(まさのり)さん(34)は2日、同市の若一王子神社を訪問。祝詞の意味など神事の説明を受けながら、建築物の装飾などを撮影した。触れ合った住民との会話から生まれた声と自然の風景を題材に、オブジェと映像を組み合わせた作品を制作する予定だ。

 大分県別府市の画家大平由香理さん(27)は、空き店舗を改築した施設をアトリエに制作している。誰もが自由に立ち寄れるよう制作場面を公開し「地元の人とたくさん話して、作品に反映したい」と意気込む。滞在して感じた「どこにいても山が見える、山に守られている」大町のイメージを、市民から譲り受けたびょうぶに描いている。

 香港の映像作家ジョリーン・モクさん(31)は「家を守る」が題名の短編映画を制作している。元旅館の広い建物を1人で掃除をしながら生活しているお年寄りや、3人の子どもを育てる夫婦らを訪ねて撮影。交流や撮影を通して受けた同市の印象は「人がとてもフレンドリー」。そんな人たちが暮らす空間を大切に撮影をしている。

 AIRの本年度の事業費は県の補助金も含め1250万円余。来年度以降も芸術家数人ずつを招く予定で、市は「大町の芸術文化の一翼を担ってもらえれば」と期待する。作品は完成後、本年度の活動期間の24日までの間に、市街地の空き店舗などで公開する予定だ。

[写真・文 北沢博臣]
 
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