写真グラフ
 

満水近づく浅川ダム  試験湛水2カ月余
(2016年12月19日掲載)
 

試験湛水が始まって2カ月余が経過した県営浅川ダム。水かさを増した貯水池にうっすらと雪化粧した飯縄山が映り込んだ=12日、長野市(小型無人機で撮影)



ダム周辺を観察する地質調査会社の社員(手前)と県職員。1日に2回行い、2時間ほど掛けて巡視点検する=13日



10月11日 試験湛水が開始



11月8日 17.88%



12月6日 58.49%
 

上流側から見た県営浅川ダム。奥に長野市街地が広がる=12日(小型無人機で撮影)




10月25日 貯水率8.21%



11月22日 38.07%



12月13日 66.28%

 長野市の県営浅川ダムに水をためて安全性を確認する「試験湛水(たんすい)」が始まって2カ月余が経過した。水位は日を追うごとに上昇し、満水が近づいている。

 浅川ダムは県内初で全国でも4例目の「穴あきダム」。普段は下部にある「常用洪水吐(ば)き」と呼ばれる穴(高さ1・45メートル、幅1・3メートル)から水を流し、洪水時には自然に水がたまる仕組みだ。ダム本体は高さ53メートル、上部幅165メートル。総貯水容量は110万立方メートル。

 県は10月11日、常用洪水吐きをゲートでふさいで試験湛水を開始。人工的に大雨による洪水時の水位を再現していくことでダム本体の漏水の有無や地滑りの危険性などを調べている。期間中は県職員がダム管理棟に常駐し計測機器から送られるデータの観測や目視での監視を続けている。

 県浅川改良事務所によると、18日現在の貯水率(総貯水容量に対するたまった水の量の割合)は77・57%。小林功所長(56)は「これまでのところ異常はない。満水に向けてさらに慎重に注意深く観測を続けていく」。満水になるのは来年1月中旬の見込みで、試験が順調に終われば来年春にも本格運用が始まる予定だ。

 浅川ダムを巡っては、危険性を指摘する住民が県の公金支出差し止めを求めて提訴し、東京高裁で係争中。来年3月に判決が出る見込みだ。

[写真・文 渡会浩]
 
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