写真グラフ
 

老犬「ホーム」で余生  御代田 良い環境で仲間とゆったり
(2017年1月23日掲載)
 

<ストーブ前で> 暖かいまきストーブの前に集まってのんびりと過ごす老犬=14日、御代田町の老犬ホーム「ドッグハウス・ダディー」



<おむつを交換> おむつを換えてもらう16歳の中型犬。ほぼ寝たきりという。飼い主が仕事をする間、ショートステイで通っている=13日



暖かな陽光が差した午後、広々としたウッドテラスで元気にボール遊びをする大型犬=13日



歯が抜けて餌をうまく食べられない中型犬の食事を介助。ゆっくりながらも完食した=13日
 

<面会に大喜び> 東京から面会に訪れた赤木博子さんと1カ月ぶりに再会し、大喜びの柴犬「凜」=14日



小嶋理史さんからインスリン注射を受ける糖尿病の小型犬。白内障も患っており、目はほぼ見えない=13日



ドッグフードをお湯で軟らかくしたり、カルシウムが豊富な煮干しの粉をふりかけたりと、一頭一頭に合わせた餌を用意する。獣医師に処方された薬を混ぜることも=13日

 ペットの平均寿命が延びる一方で、飼い主の生活環境の変化や高齢化などで、年老いたペットの世話をし切れなくなるケースが出ている。北佐久郡御代田町にそういった犬の「生涯預かり」を掲げる「老犬ホーム」がある。

 暖かなまきストーブの周りに小型犬が集まって思い思いにくつろぐ。小嶋理史(さとし)さん(49)が経営する「ドッグハウス・ダディー」では現在、16匹が共同生活を送る。事務所と同じ建物内には小型犬用の飼育スペースがあり、毛布の上でずっと寝ているチワワの周囲をトイプードルが元気に遊び回る。中型犬と大型犬用にウッドテラスを併設した犬舎もあり、天気の良い日には屋外で運動できるようになっている。

 14日、都内の会社員赤木博子さん(49)が12歳の柴犬「凜(りん)」の面会に訪れた。赤木さんを見つけた凜は大喜びで飛びつき、近くを散歩しながら3時間ほど水入らずで過ごした。赤木さんは1人暮らしで、フルタイムで働くことになったため、1匹で留守番をさせるより環境の良いところで暮らしてほしいと2年前に預けた。月1回のペースで面会に通っているが、「別れ際に鳴くのを見るとつらい。いつかまた引き取りたい」と頭をなでた。

 預ける理由はさまざまで、飼い主が高齢化して施設に入ったり、亡くなったりしたため家族に託される場合もある。糖尿病や心臓病などの犬、認知症が進んで徘徊(はいかい)する犬もいる。スタッフが常に見守り、離れて暮らす飼い主のために写真や動画を老犬ホームのブログに載せている。ショートステイも引き受ける。

 「飼い主にはそれぞれ事情があり、預かることで互いにより良く暮らせることもある。依頼がある限りは続けていく」と小嶋さん。最近は猫の生涯預かりの問い合わせが増えたため、新たに飼育スペースを設けて春ごろから始めたいという。

[写真・文 小西由紀]
 
写真グラフ 信毎フロント

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