写真グラフ
 

野生リスに出合える公園  茅野市運動公園 人との共存守る活動
(2017年5月29日掲載)
 


ファンがカメラを構える中、巣の引っ越しのため子リスをくわえて駆ける母リス=4日、茅野市運動公園



子リスをくわえて巣の引っ越しをする母リス(左)。カラスに襲われそうになり一時はぐれたものの、無事に引っ越しを終えた=4日



リス用通路へカメラを向け、通行量を調べる東海大諏訪高校の生徒=15日



市八ケ岳総合博物館が開いた観察会で、愛らしいリスの姿にくぎ付けになる参加者=27日
 

満開の桜に囲まれて花を食べるリス=4月29日




クルミの苗を植える場所を公園内で見極める橘田さん(手前左)ら「茅野市ニホンリスの会」のメンバー。クルミの実はリスの食べ物。苗は東御市が茅野市に提供するという=22日

 市街地近くで野生のニホンリスを観察できる茅野市玉川の市運動公園。人とリスが共存する貴重な環境を守ろうと、地元の有志ら約30人が3月に「茅野市ニホンリスの会」を結成し、勉強会を開いたり、園内のごみ拾いを計画したりと活動を本格化させている。

 27日に同市八ケ岳総合博物館が公園内で開いた観察会。副会長の橘田(きった)利幸さん(73)=茅野市宮川=が「見つけても深追いしないでね」と観察のマナーを交えながら案内役を務めた。参加者9人は、走り回ったり、餌を食べたりする愛らしいリスの姿を楽しんだ。同市ちのの医師山中康詩さん(34)は「姿がとてもよく見えてびっくり。また来たい」と満足そうだった。

 年に200日ほど公園に通う橘田さんが2009年から毎年12月に行っている個体調査によると、公園内のリスは20〜25匹で推移している。例年5月ごろには生まれたばかりの子リスをよく見かけるが、今年は少ないという。「事故や外敵に襲われたという話もほとんど聞かないので、多分見つけられないだけだと思う」と話す。

 会長の堀晃さん(78)=同=は「野生のリスの姿を観察しやすい貴重な場所。いつまでもリスを楽しめる公園であるよう、環境整備を市に働き掛けていく」。担当の市教育委員会スポーツ健康課も「公園としての機能を維持しながら、リスのことも考慮して整備していく」としている。

 同会だけでなく、公園に隣接する東海大諏訪高校の生徒もリスを見守っている。理数科3年の5人は昨年度から、公園内の歩道橋の下部にある「リス用通路」をどれだけのリスが通っているか調べている。「通行量調査」は秋ごろまで続け、科学研究のコンクールに応募する予定という。

[写真・文 梅田拓朗]
 
写真グラフ 信毎フロント

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