写真グラフ
 

清内路 金色踊る秋の夜  江戸期から伝わる手作り花火
(2017年10月16日掲載)
 

激しい火の粉の中に木馬のシルエットが浮かんだ「メリーゴーランド」=6日、阿智村清内路上清内路




色とりどりの折り紙を貼って仕掛け花火に使う「花傘」を作る下清内路の子どもたち=1日、下清内路集会所



会場準備を進める上清内路煙火同志会。ベテランと若手が和気あいあいと長さ10メートルほどの大三国の柱を運んだ=1日
 

クライマックスの筒花火「大三国」。花火師たちが降り注ぐ火の粉を浴び、勇姿を見せた=14日、阿智村清内路下清内路




あいにくの雨の中、傘を差したり雨具を着込んだりして、花火を見上げる観客=6日、上清内路





下清内路煙火有志会の火薬作り。毎夜、作業所に集まり、木炭と硝石、硫黄を薬研(やげん)で擦り合わせる地道な作業が続いた=9月4日

 秋の夜に金色の火の粉を散らす仕掛け花火が次々と―。下伊那郡阿智村清内路で江戸時代から伝わる「手作り花火」(県無形民俗文化財)が、6日に上清内路の諏訪神社、14日に下清内路の諏訪・建神社で奉納された。美しい花火を咲かせようと、今年も住民らでつくる上清内路煙火同志会(67人)と下清内路煙火有志会(38人)の2団体が、長年受け継がれてきた独自の製法で火薬を作り、1カ月以上かけて準備を進めてきた。

 6日、上清内路煙火同志会が用意した仕掛け花火は、火の粉の中で木馬が回転する「メリーゴーランド」や、青い炎がブドウ棚を思わせる「葡萄(ぶどう)」など14種類。あいにくの雨だったが、繰り広げられた迫力の連続に観客が盛んに拍手を送った。毎年楽しみにしている清内路小6年の桜井明菜さん(12)は「村の人や先生たちが頑張っているのを見てすごいと思った。私もいつかやってみたい」と話した。

 下清内路煙火有志会は2部構成で仕掛け花火を披露。14日夜、境内の明かりが消されると、「行くぞ」の声で導火線に着火。小学生が飾り付けた「花傘」や「シャクマ」と呼ばれる円盤が、縦横に火の粉を振りまきながら回転して会場を沸かせた。クライマックスの筒花火「大三国」では、高さ約10メートルの柱の先から降り注ぐ火の粉の中に会員たちが入り「オイサ、オイサ」と気勢を上げた。会長の原和寛さん(49)は「今年は若手がだいぶ活躍してくれた。この火をこれからもしっかりと伝承していきたい」と話した。

[写真・文 中村桂吾]
 
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