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2014 長野県知事選

焦点=告示まで1カ月、公約発表は7月に 県政論戦これから

2014年06月24日(火)


24日の開設に向けて机などを搬入した阿部氏の支援組織の事務所=23日、長野市


7月1日の開設を目指して準備が進む野口氏の支援組織の事務所=23日、長野市

 県知事選は7月24日の告示まで1カ月となった。立候補を表明した現職の阿部守一氏(53)=長野市=と、新人で信州大名誉教授の野口俊邦氏(71)=上伊那郡南箕輪村=の両陣営は、臨戦態勢に向け事務所を開設するなど準備を進めている。両氏とも政策の骨子は示したが、公約に仕上げて発表するのは7月にずれ込む見込み。阿部氏は7月4日までの県会中は公務を優先し、政治活動は最小限に抑える。野口氏は当面、月、火曜日を政策研究などに充て、徐々に動きを強める予定。前哨戦は総じて静かな滑り出しとなっている。


<阿部氏陣営 本格活動は県会閉会後>


 阿部氏を支援する政党や団体、後援会などでつくる支援組織「明日の長野県づくり推進会議」(議長・藤原忠彦県町村会長)は、24日に長野市鶴賀上千歳町の長野大通り沿いに事務所を設け、組織的な活動を徐々に進めていく。


 今知事選の阿部氏陣営は、2010年の前回知事選でも支援を受けた民主党や労組などと、対立候補だった腰原愛正元副知事側に回った自民党や首長らが混在する態勢となった。両者がともに協力していくための組織として6日に推進会議が発足した。24日は阿部氏自身も足を運ぶが、事務所開きなどのセレモニーはしない予定。


 当日は事務所で役員会議を開き、選対本部の主立った構成を決め、今後の活動などを確認する。事務所は今後、松本市などにも順次、開いていく計画だ。


 阿部氏は5月9日の出馬表明後、6月14日の伊那市を皮切りに計5回の予定で始めた「県民対話集会」などに出席。「一人一人の個性輝く長野県~確かな暮らしの基礎づくり」を重点目標とした公約骨子を示し、政策や考え方をアピールしてきた。県会中は、週末の28、29両日の県民対話集会や、29日の民主党県連大会に出席する予定。「公約を最終的にどうするか頭をひねっているところだ」とする。


 告示に向けた具体的な動きは、7月4日の県会6月定例会閉会後に本格化させる。県民対話集会の最終回を7月6日に飯山市で開いた後、公約骨子に、集会で出た意見を肉付けし、正式な公約としてあらためて発表する。


 チラシなどの作成も、公約発表とほぼ同時期になる見込み。県会の会期中の週末などに、政党や労組がそれぞれ街頭宣伝し、県民へのアピールを続けていく構想もあるが、具体化はこれからだ。阿部氏を支援する県議の1人は「本格的な活動は県会閉会後になる。今回は『短期決戦』にならざるを得ないのではないか」としている。


<野口氏陣営 まず組織内で足場固め>


 野口氏を支援する共産党県委員会や県労連でつくる「明るい県政をつくる県民の会」は、知事選に向けた活動拠点となる事務所を長野市役所近くの同市早苗町にあるビルの一角に決め、7月1日の開所を目指して準備している。松本市と、野口氏の地元に当たる伊那市にも事務所を設けるか検討する。


 同会が知事選で候補を擁立するのは、中野早苗氏を擁立した2000年以来。02年の知事選では田中康夫氏、10年の知事選は松本猛氏を支援したが、会として本格的に選挙活動を担うのは14年ぶりとなる。県内各地にある地域組織はこの間、知事選では活動の中心から離れており、鈴木秀明事務局長は「告示までに地域組織の活動をそれぞれ再開させたい」とする。


 今知事選では、長水、諏訪、上伊那、飯伊など既存の地域組織に加え、今月18日、小諸市に17番目の組織が立ち上がった。


 野口氏は5月28日の立候補表明後、6月中旬までに県内の全10圏域で、こうした地域組織や共産党地区委員会などの集会に出席。政策や考え方を訴えてきた。「集会の参加者は自分の熱意を感じてくれている」と手応えを強調。25日から7月11日にかけて、再び10圏域を一回りして演説する予定だ。


 「介護、医療、福祉の充実」「子どもが主人公の教育」など、政策チラシでPRする「八つの提案」を軸に、集会で出た意見を交えて公約づくりを進めている。


 野口氏は10年の伊那市長選と11年の県議選伊那市区にともに無所属で立候補(落選)しているが、「県民の会の地域組織内にも、まだ人物や政策を知らない人がいる」(鈴木事務局長)とし、当面は支援組織内の足場固めに比重を置く方針。選対本部など態勢づくりも7月になる見込みだ。今月24日には支援団体や地域組織の代表者が長野市内に集まり、告示日までの運動の進め方を話し合う。