JR上田駅で代替輸送の北陸新幹線を降り、改札へ向かう高校生たち(中央)=23日午前、上田市

台風19号で「しな鉄」不通の上田―田中間 新幹線代替輸送スタート

2019年10月23日掲載

 JR東日本としなの鉄道(上田市)は23日朝、台風19号の影響によるしなの鉄道上田(同)―田中(東御市)駅間の運休に対応して、学生や生徒を対象に、北陸新幹線(長野経由)とバスを組み合わせた代替輸送を始めた。並行在来線の被災で新幹線代替輸送をするのは「恐らく初めて」(JR東日本長野支社)という。

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 午前7時前の軽井沢駅(北佐久郡軽井沢町)では、中高生が有人改札で通学定期券を提示し、「便宜乗車票」を受け取って新幹線ホームに向かった。屋代高校付属中学校(千曲市)は、代替輸送の開始に合わせて授業を再開。2週間ぶりに登校した2年の黒田直宏さん(13)=軽井沢町=は、乗り継ぎが2回あり、新幹線を使っても普段と同様に1時間ほどかかるが、「久しぶりに学校まで行ける」と笑顔で話した。

 上田駅では新幹線が到着すると、高校生らが続々と降り立った。午前8時すぎに着いた上田染谷丘高校1年のタマン加藤星座さん(16)=同=は「しなの鉄道が運行できなくなって皆が困惑していた。通学手段ができて良かった」。普段のしなの鉄道利用より時間は短縮されるが、「いつまでこの対応が続くか分からない。しなの鉄道が早く復旧してくれるといい」と願った。

 7時台に着いた上田千曲高校1年の女子生徒(15)=小諸市=はJR小海線で小諸駅から佐久平駅に向かい、新幹線に乗り継いだ。「新幹線に乗るのは中学の修学旅行以来。慣れない乗り換えで、佐久平駅ではどこへ行ったらいいのか分からず、不安だった」と話した。

 台風19号の影響で新幹線は減便して運行中。JR東日本長野支社によると、混雑回避のため生徒が特定の車両に集中しないよう、学校側から生徒への呼び掛けを求めた。広報担当者は「混雑などで不便をかけたかもしれない。復旧、復興の支援として、ご理解いただきたい」としている。

 しなの鉄道はけさ、上田―田中間で代替バスの運行を開始。午前6時20分から午後8時ごろまで上下線計41本を予定している。

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