「不要不急」どう判断すれば?葬儀、通院、帰省...

2020年04月 7日掲載

 安倍晋三首相が6日、新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言を発すると表明。各地の知事らも「不要不急の外出を控えて」と訴える。そんな中、本紙「声のチカラ(コエチカ)」取材班には東信地方の女性(65)から「不要不急とは具体的に何を指すの」と疑問が寄せられた。個人の価値観も絡み、行政や専門家も明確な線引きは難しいようだが、重要なのは「一人一人が自分の行動を見直すこと」との指摘もあった。(島田周、大杉健治)

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 言葉通りだと「不要」は要らないこと、「不急」は急がないことだ。

 東信の女性にとっては、旅行や映画観賞、宴会などは「不要不急」と感じる半面、葬儀など冠婚葬祭は「大切で必要」。地区の行事は「迷うところ」という。これに対し、南信の大学院生(31)は「葬儀への参加は不要不急。万一感染が広がったら故人も浮かばれない」との考え。人によって受け止めは異なる。

 阿部守一知事も3月末の記者会見で、感染拡大地域を念頭に「不要不急の(県内への)帰省は控えていただくのが望ましい」と発言。県保健・疾病対策課によると、帰省に関する基準はなく、「今でなければいけないかどうか」だという。

 爆発的な感染拡大を食い止めるため、緊急事態宣言の対象となる東京都。都防災管理課の担当者も「その日でないと駄目なことかどうか」と説明。一般論で食料品や生活必需品の買い物は必要、花見は不要不急に当たるだろうとの見解だ。

 その上で、担当者は「あえて基準を示さないことで、一人一人が自分の行動について深く考え、危機意識を持ってくれる面もある」との見方を示した。

 感染症に詳しい信州大病院(松本市)感染制御室副室長の金井信一郎助教は「その地域で感染が拡大していけば、不要不急の範囲もより厳しくなる」と社会状況との兼ね合いを指摘。必要不可欠と思われる持病の通院についても「状態が安定していれば薬の処方日数を増やしてもらったり、電話で診察を済ませたりすることが可能」とし、感染リスクを下げるため、柔軟に自身の行動を見直すべきだとアドバイスした。

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