地図上で協力金支給の対象地域から外れたことを説明する飲食店経営者=飯田市

新型コロナ協力金 数メートル違いで不支給 飯田の飲食店切実

2021年01月21日掲載

新型コロナウイルスの県独自の感染警戒レベル(6段階)が「5」に引き上げられた飯田市中心市街地の飲食店に対し、県が実施した営業の時短・休業要請。対象地域から外れた店には協力金が支給されず、本紙「声のチカラ」(コエチカ)取材班には経営者から「苦境を知ってほしい」との声が寄せられている。(上沼 可南波)

 「対象エリアは家2~3軒分だけ外れています」。飯田市大通でレストラン「MONDO.(モンド)」を営む沢田省吾さん(40)は戸惑いながら話す。感染拡大でただでさえ、客が減っているのに、レベル「5」への引き上げを受け、貴重な予約もキャンセルとなった。

 県は飯田市内にある接待を伴う飲食店での感染が判明したことを受け、16日に市中心市街地の飲食店に対し、時短・休業を要請。18~31日の全期間を通して要請に応じた事業者には協力金56万円を支給する。

 ただ、中心市街地の中でも要請対象は「第3期市中心市街地活性化基本計画」の中で定められた148・4ヘクタール、約500店舗の範囲に線引きされた。このため、わずか数メートル、数十メートルで対象地域外となる飲食店も出た。経営者らからは対象外でも支援を求める声が上がる。

 対象から約50メートル外側で「入船寿司」を営む山下嘉洋さん(43)は、年明け以降売り上げは大きく減少しており「協力金の有る無しは大きい」と訴える。対象から離れた地区で焼き肉店を営む30代男性は17日以降、午後8時までの時短営業をしており「県が線引きをするのなら、対象外となる店への(市などによる)支援も必要」と指摘する。

 沢田さんは「(支給対象となるエリアと)苦しさは同じなので、一律に区切るのではなく、飲食店の実情を踏まえた支援が必要ではないか」と話す。県南信州地域振興局は「(対象エリアの線引きは)難しい。切実な声は承知している」としている。

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