あぜを保護するポリエチレンシートが劣化して剝がれ、周囲に飛び散っている田んぼ=11月25日、白馬村

県がほ場整備 白馬・深空地区の田んぼ シート飛散「拾いきれない」 劣化速く...日照など原因か

2021年12月14日掲載

 県がほ場整備した北安曇郡白馬村北城の深空(ふかそら)地区の田んぼで、あぜを保護するために張ったポリエチレンシートが劣化して剝がれ、破片が周辺に飛び散っている。内陸部も発生源とされるマイクロプラスチックによる海洋汚染が社会問題化する中、農家だけでは回収しきれず、村が天候を見ながら担当外の職員も動員して対応している。(竹内義則)

 本紙「声のチカラ」(コエチカ)取材班に情報が寄せられ、県や村などに取材した。

 県北アルプス地域振興局農地整備課によると、第1工区約7ヘクタールを昨年に工事。雪解けした今年3月、あぜが部分的に崩れているのが分かった。砂を多く含む土質で、雑草が生えて安定するまで保護することにし、4月にあぜ全体約1万1千平方メートルにシートを張った。

 ところが、村農政課によると「9月末から10月にかけて急激に劣化した」。シートがパリパリに硬くなって割れたり剝がれたりし、一部が強風で飛散。脇を流れる水路から河川へ流れ出している懸念もある。

 原因は日照などの気象条件によると考えられる。地域振興局の担当者は標準的なシートを使ったとし「劣化が意外に速かった。1シーズンも持たないとは思わなかった」とする。除去については「耕作が始まれば、あぜの管理は耕作者の仕事。農地造成が目的のほ場整備事業では対応できない」という。

 地権者でつくるほ場整備実行委員会と村、県で協議し、11月11日に約30人、17日に約50人が回収作業をしたが終わらず、今もあぜののり面などにシートの残骸がある。近くの地権者の1人は「食べ物を作る所だから放置は良くないが、農家だけではとても拾いきれない」と話す。

 11月下旬に雪が降り、一帯は一時、積雪に覆われた。村農政課は「環境への影響のほか、景観面でも良くない。天候や現地の状況を見ながら、できる限りのことをしたい」としている。

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