TOP2011年03月全壊公民館、再建の足音 栄村の地元住民がNPO基金発足

 下水内郡栄村の青倉地区で、県北部地震で全壊した青倉公民館を再建をしようとの動きが出始めた。地元のNPO法人が「再建基金」をつくり、広く支援の呼び掛けを開始。29日には上田市の住民が再建費用として同村に寄付金を届けた。震災を機に、公民館は地域のよりどころと再認識する住民もおり、再建への機運は盛り上がりつつある。

 青倉地区は約60戸約120人が暮らす。同地区に住む前村長の高橋彦芳さん(82)によると、公民館は木造2階建てで2階が約40畳の広間、1階が消防団の車両やポンプの収納庫などになっていた。終戦前後から地区の集会や老人クラブの会合、投票所などとして利用されてきた。

 災害時の避難所にも指定されていたが、今回の地震で全壊。住民の多くは公民館から徒歩20分ほどの村役場に避難することになった。区長の島田哲さん(62)は「公民館は住民のよりどころ。村外に避難した地区住民もおり、地域の絆がバラバラになりかねない」と懸念していた。

 そんな中、地元のNPO法人「栄村ネットワーク」が公民館再建に向けた「青倉公民館再建基金」を設立、県内外に支援を求め始めた。同法人の会員で京都精華大准教授の松尾真さん(61)=栄村森=は「今は自宅の再建で手いっぱいだろうが、住民が集って地域の再建について話し合う場所も必要」と訴える。

 一方、上田市中野の住民2人が29日、現金20万円を公民館再建に充ててほしいと村役場に届けた。同市中野では昨年12月に老朽化した公民館を新築、今月26日に完成祝賀会を行う予定だった。が、青倉公民館全壊を報道で知り、祝賀会費を全額寄付することに決めた。公民館建設委員長の倉沢宣弘さん(67)は「公民館は地域の要。一刻も早く復興してほしい」と激励した。

 基金に関する問い合わせは電話080・2029・0236へ。

2011年3月30日掲載

災害用掲示板(安否確認)