TOP2011年03月栄村「住」への不安消えず 県が居住先相談会

 県北部地震で大きな被害が出ている下水内郡栄村で、県が被災住民から今後の居住先について意向を聞く相談会を開いている。ただ、個々の家々の補修費用の見込みはまだ不明で、被災した家に住むかどうか、村民の判断材料は乏しい。今も800人近くが避難所生活を続ける村で、「住」の不安は和らいでいない。


 相談会は19日から開いており、応急危険度判定で「危険」と判定された152棟に加え、「要注意」(280棟)、使用可能な「調査済」(323棟)の住民も対象。県職員が修理のアドバイスや村外の公営住宅などを紹介している。22日も村役場など3カ所で開き、110人が訪れた。


 同村箕作(みつくり)の会場では、自宅が「要注意」判定を受けている久保田清市さん(81)が「家以外では身体は休まっても心が休まらない」と自宅暮らしを希望。「でも、また地震で壊れるのではないかと思うと怖い。再び家に住むにはどのぐらいの補強が必要で、補助金はどのぐらい出るのか。早く見通しを示してほしい」と訴えた。


 村役場では終了予定の午後5時を過ぎても順番待ちの列。両親や祖父、兄と5人で暮らす自宅が「要注意」の判定だった同村森の団体職員の男性(34)も「要注意というのは、どのぐらいの危険度なのか。家を直すとしても、その間の仮住まいをどうしたらいいのか」と困惑を隠せない。


 同じく「要注意」判定だった同村森の広瀬サイ子さん(85)は「1人で家を片付けるのも大変」と、自宅住まいをあきらめる意向を伝えた。県職員からは村外の公営住宅を紹介されたが、「村外にいる子どもにも相談しないと。先の見通しは立ちません」。


 県建築士会と県建設労働組合連合会は25~31日、毎日約20人の建築士と大工を村に派遣して希望者の家を回り、復旧方法などについて相談に応じる予定。それまでは補修費用について具体的な情報はほとんどないとみられ、居住地について先が見えるのには、しばらく時間がかかりそうだ。

2011年3月23日掲載

災害用掲示板(安否確認)