TOP2011年08月被災の古民家みんなで再建 栄村で試み、ボランティアが汗

 県北部地震で被害を受けた下水内郡栄村青倉のNPO法人スタッフ渡辺加奈子さん(29)宅で21日、ボランティアの協力で住宅の再建が始まった。約1年かかる再建の過程を学ぶワークショップを兼ねており、村内では初の試みという。初日は県内外の約20人が参加し、住宅の床をはがす作業などに取り組んだ。

 渡辺さんは大学時代に地域づくりの調査で栄村を訪れ、2008年に大阪府から移住。借りていた築約60年、木造2階建ての古民家は地震で全体が傾いたほか、土壁が剥がれ、2階の床や廊下が抜けた。現在は村内の仮設住宅で暮らしている。

 NPO法人で村の暮らしを紹介するツアーの企画や農産物の通信販売を手掛けていることから、渡辺さんは「まだ震災被害が残っていることを伝え、みんなで楽しみながら復興したい」とボランティアの協力を得ることを発案した。

 昔ながらの建築法や構造を知る機会にもしたいとワークショップも企画。建材費や指導を受ける専門家への謝礼などとして、県の地域発元気づくり支援金を申請し、87万円の交付が決まった。

 初日は住宅の傾きを直す準備として、床を外したり、土壁のもとになるわら入りの粘土を作ったりした。参加者は中野市の建設業勝山要助さん(64)の助言を受け、丁寧に作業を進めた。インターネットで呼び掛けを知った東京都のグラフィックデザイナー木村百合子さん(35)は「栄村は自然とともに暮らす魅力的な土地。古民家の改修など、生きていく知恵を伝承することは必要」と話していた。

 ボランティアには月1、2回作業に参加してもらい、建物の傾きを直す「建て起こし」など専門家の作業の見学会も予定している。渡辺さんは「ただ直すだけでなく、若者が集まる拠点にするなど(使い方を)工夫したい」と話している。

2011年8月22日掲載

災害用掲示板(安否確認)