TOP2013年02月福島の仮設で暮らすお年寄り80人 大町温泉郷が4月に無料招待

 東京電力福島第1原発事故で避難し、仮設住宅暮らしを続ける福島県飯舘村のお年寄りに息抜きをしてもらおうと、大町市の大町温泉郷のホテルや商店が4月、80人を2泊3日で同温泉郷に無料招待する。10年前、火山噴火で全島避難した三宅島(東京都)住民を招いた有志が呼び掛け、温泉郷を挙げて準備を進めている。

 計画では4月24〜26日、飯舘村の避難先になっている福島県内3カ所の仮設住宅から60歳以上の希望者を招待。大町温泉郷観光親善大使を務める沖縄出身の歌手普天間かおりさん、マイク真木さんのコンサートなどで迎える。24、25日は13軒全ての宿が、黒部ダム観光やコンサート込み1万円の特別宿泊プランを一般向けにも用意。被災者らとともにひとときを過ごす。

 きっかけは、東日本大震災の発生時に福島県内でラジオ出演中で、震災後も飯舘村の仮設住宅や学校を訪ねて支援を続ける普天間さんが「仮設のお年寄りを招待できないか」と、大町温泉郷でホテルを経営する中村豊さん(61)に持ち掛けた一言。

 中村さん自身、アマチュアバンドの仲間らと2002〜04年、全島避難中だった三宅島住民約180人を同温泉郷に無料招待した経験がある。今回は観光協会にも協力を呼び掛け、40人余の経営者らの賛同を得た。普天間さんと仮設住宅を回り、高齢者の健康づくりを支援している団体を通じて参加者を募集すると、すぐに満員になったという。

 招待される相馬市大野台第6仮設住宅の自治会長、佐藤〓二さん(75)は「大町には行ったことがない住民が多い。みんな楽しみにしています」。中村さんは「これを機に福島と大町との縁が深まればうれしい」と話している。

(〓は、「譲」のつくり部分)

2013年2月23日掲載

災害用掲示板(安否確認)