信濃毎日新聞ニュース特集

2018 長野県知事選

告示まで2カ月 公約づくり本格化 立候補表明2氏

2018年05月20日(日)


対話集会で語り掛ける阿部守一氏=19日、上田市


演説会であいさつする金井忠一氏=19日、岡谷市

 8月5日投開票の知事選は、7月19日の告示まで2カ月となった。ともに無所属で立候補表明した2氏のうち、現職で2期目の阿部守一氏(57)は19日、県民との対話集会を上田市でスタート。新人で元上田市議の金井忠一氏(67)は同日、共産党諏訪・塩尻・木曽地区委員会が岡谷市で開いた集会に出席した。両氏とも幅広い県民と対話する機会を重ね、公約や政策づくりを本格化させる考えだ。
<阿部守一氏 若者への施策取り組む>

 阿部氏は19日、政治団体「守一会(阿部守一事務所)」などが主催する対話集会「ともに語ろう信州の未来」を開始。この日は、県内へのU・Iターンを目指す女性グループの招きで上田市を訪れ、子育て中の主婦ら約20人と結婚や出産、働き方などを巡り意見を交わした。阿部氏は「頂いた意見の中から私の公約をつくっていく」と述べた。

 4年前の前回選でも、阿部氏は告示前に県民との対話集会を各地で開催。60項目からなる「基本政策集」としてまとめた。3期目に向けては、9日の出馬会見でも、本年度からの新たな県政運営指針「総合5か年計画」を基本に据える姿勢を示す一方、こうした県民との対話集会を6月中旬ごろまで重ね、公約に反映させていく考えだ。

 阿部氏はこの日の取材に、「5か年計画は県として県民に示したものであり、計画の遂行は基本」と説明。「選挙は私自身が県民に訴えかけていくもの。(計画に)上乗せ、充実するような形で、どのようなところに思いを込めて取り組んでいくか、県民にしっかり示したい」とする。

 具体的な分野として、阿部氏はこの日、結婚や子育て支援など若者への施策に言及。「若者施策は国レベルでは弱い。地方としてしっかり取り組むべき課題だ」と話した。

<金井忠一氏 命と暮らし優先に転換>

 金井氏は19日、共産党諏訪・塩尻・木曽地区委員会が岡谷市で開いた党演説会に来賓出席。集まった約400人を前に、阿部氏について「県民目線ではない」と批判した。今月下旬から県内全77市町村を訪れ、住民や市民団体との懇談や集会を本格化させる。

 党演説会のあいさつで金井氏は、具体的な県政課題として大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件に触れ、「現地職員だけに責任を押し付けている。まずは阿部氏が辞任するべきだ」と主張した。他の出席者からは「県と国(安倍晋三首相)の『ダブルあべ政治』に一緒に審判を下そう」との声が上がった。

 金井氏は終了後、補助金不正受給事件を巡る県の対応を「大きな争点にしたい」と述べた。リニア中央新幹線建設に対し「賛成の声も理解しているが、残土置き場などの課題があり、一度立ち止まる必要がある」と指摘。県内各地を回る中で「住民目線の公約をつくり上げる」とした。

 共産党県委員会や県労連などでつくる「明るい県政をつくる県民の会」が支援。15日の出馬表明後、同会関係者らを中心にあいさつ回りを重ねてきた。「大型公共事業優先から、県民の命、暮らし優先の県政への転換」などを柱とする基本政策を月内にも発表する予定だ。