信濃毎日新聞ニュース特集

2018 長野県知事選

現新対決、ほぼ固まる 告示まで1カ月

2018年06月19日(火)


県庁内で公務をこなす阿部守一氏=18日、長野市


演説後に握手を求める金井忠一氏=18日、上田市

 8月5日投開票の知事選は、7月19日の告示まで1カ月となった。これまでに現職で2期目の阿部守一氏(57)と、新人で元上田市議の金井忠一氏(67)がともに無所属での立候補を表明。阿部氏は告示までは知事としての公務を優先しながら、組織的な活動を徐々に展開する方針。金井氏はあいさつ回りを重ねて知名度の向上を図りながら、街頭活動にも力を入れる考えだ。現時点で他に動きはなく、「現新対決」の構図が固まりつつある。

<阿部守一氏>
 阿部氏を支援する政党関係者や市町村長有志、各種団体の代表者らで構成する政治団体「明日の長野県づくり推進会議」は22日、長野市鶴賀上千歳町に事務所を開設する。2014年の前回選と同じ場所で、開設時期もほぼ同じ。併せて開く会合では、選対本部の構成や当面の活動などを確認。今後は前回選と同様、松本、飯田両市にも事務所を設ける方針だ。「前回選と同じスタイル、同じペースで進んでいる」。推進会議メンバーの一人はこう説明する。

 阿部氏は15日の定例記者会見で、告示までは「基本的には公務を優先する」と説明。一方、「選挙期間になれば、私とすれば県民と向き合う非常に重要な機会」と述べ、本格的な活動は告示日以降になるとの考えを示す。18日も県庁で観光振興に向けた協定締結などの公務をこなした。

 阿部氏を巡っては自民、立憲民主、国民民主、公明の各党が推薦を決定し、社民も推薦する方針。各種団体では県農協グループの役員などでつくる政治団体「県農政同友会」が推薦を決定。県経営者協会など県内経済4団体も足並みをそろえる。連合長野とも近く、政策協定を結ぶ見通しで、「オール与党」的な支援態勢を構築しつつある。

 3期目の公約づくりに向け、阿部氏は5月9日の出馬表明後に県内6カ所で県民との対話集会を開催。準備状況については15日の会見で「まだ半分いっていないぐらいという感覚。公務もしっかりしながら、それ以外の時間で私なりの考え方をまとめていきたい」と述べた。公約の発表は7月6日の県会6月定例会閉会後になる見通しだ。

<金井忠一氏>
 金井氏を支援する共産党県委員会や県労連などでつくる「明るい県政をつくる県民の会」は14日、活動拠点となる事務所を長野市鶴賀緑町に開設した。金井氏は18日、上田市の上田駅前で街頭演説し、「知事選は県政を変える絶好のチャンス。弱者に寄り添う県政にする」と訴えた。

 5月15日の出馬表明後、県内各地で県民の会の構成団体や地域住民との懇談を重ね、これまでに30市町村の役所・役場を訪れ、首長ら幹部と懇談した。告示までに県内全77市町村を回る予定だ。金井氏は取材に「告示までの残り1カ月、政策や私自身を直接知ってもらうため、街頭演説に力を入れる」と述べた。

 5月31日に発表した基本政策では「大型事業推進から暮らし優先へ」「国の暴走政治に物を言う」など、現県政からの転換を主張。大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件を巡っては、首長らとの懇談を通じて「現地職員だけに責任を押し付けた県の対応に不満を持っている声を聞いた」とし、大きな争点にしたいとする考えを示す。

 金井氏は上田市議を5期務め、2014、18年の同市長選に無所属で立候補(落選)した。陣営は全県的な知名度向上が課題として「上田市以外での浸透を加速させる」(県民の会代表委員の細尾俊彦県労連議長)と説明。政策や人柄を紹介するビラを配布し、浸透を図る考えだ。

 今月24日に松本市のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)で総決起集会を開催。月内には選対本部の態勢づくりを進める。今後も懇談や集会を重ね、基本政策をより具体化した公約を告示前に示す。