信濃毎日新聞ニュース特集

2018 長野県知事選

県民へ、思いどう届ける 両陣営の戦略

2018年07月19日(木)


知事選の立候補受け付けのリハーサルをする県選管の職員=18日、県庁

 19日告示の知事選に立候補を予定している現職の阿部守一氏(57)=無所属=と、新人で元上田市議の金井忠一氏(68)=無所属=の両陣営は18日、翌日の告示に向けた準備を慌ただしく進めた。8月5日の投開票に向け、選挙戦では何を訴え、どう支持を広げていくのか―。両陣営の戦略を探った。
(立候補表明順)


<阿部氏陣営 旧町村単位まで回る>
 「旧町村単位でさまざまな希望、課題がある。私の思いを伝え、地域の声を伺う機会にしたい」。18日、知事として県庁で開いた記者会見で阿部氏は、選挙期間中、「平成の大合併」前の旧120市町村のうち、岐阜県中津川市に編入合併した旧木曽郡山口村を除く旧119市町村を回る狙いをこう説明した。
 19日の第一声の場所は下水内郡栄村を選んだ。同村では知事就任1年目の2011年3月、震度6強を観測する地震があり、初めて大規模災害に対応。「知事としての原点」の場で選挙戦を始めたいとの思いがあるという。また、公約に掲げる小規模町村や中山間地域の活性化とも重なる場所だとし、初日は県北端から飯田市まで長距離を移動する日程を組んだ。
 阿部氏は18日、県庁で公務などに時間を割き、長野市内の事務所では夕方以降、陣営幹部が集まって選挙期間中の戦略などを検討。陣営スタッフは、出陣式の会場準備や日程調整に追われた。
 19日以降は県内各地で遊説、演説し、先端技術の活用や人口減少が進む時代の県の将来像を、公約を交えて語る考え。陣営幹部は「短い時間でも多くの人と話せるよう意識して調整する。真面目で実直な人柄も伝わるようにしたい」と意気込んだ。


<金井氏陣営 街頭演説きめ細かく>
 「現県政を転換させるために、言うべきことを言い続ける」。18日、選挙戦で訴える内容を最終調整した金井氏は、意気込みをこう語った。重視する街頭演説では、大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件を巡る県の対応への疑問点に、多くの時間を割く考えだ。この日は終日、上田市の自宅などで過ごして身支度を整え、「準備は万端」と気合を入れ直した。
 陣営は、19日の出発式や第一声の段取りの確認、遊説日程の調整といった準備作業に追われた。19日は東北信地方を回る予定。選挙期間中は1日に6、7回の街頭演説を計画する。市街地だけでなく中山間地にも足を運び、支持を訴えていく方針だ。
 連日、厳しい暑さが続くことが予想されるため、金井氏を支援する「明るい県政をつくる県民の会」の担当者は、「街頭演説の場所をできる限り日陰にするなど、金井氏本人や聴衆の暑さ対策も必要不可欠だ」とする。
 東北中南の各地域で個人演説会を計画している。金井氏が5月の立候補表明後に県内全77市町村を回ったことで、陣営幹部は「多くの県民に金井氏を知ってもらうことができた」と説明。「街頭演説や個人演説会を通じ、人柄や訴えをさらに浸透させていきたい」と力を込めた。