信濃毎日新聞ニュース特集

2018 長野県知事選

信州の将来像、論戦 知事選告示2氏届け出

2018年07月19日(木)


   金井忠一氏      阿部守一氏

 任期満了に伴う知事選は19日告示され、いずれも無所属で、3選を目指す現職の阿部守一氏(57)=小諸市=と、新人で元上田市議の金井忠一氏(68)=上田市=の2氏が立候補を届け出た。阿部氏は下水内郡栄村で、金井氏は長野市でそれぞれ第一声を上げ、17日間の論戦がスタートした。投開票は8月5日。
 阿部氏は自民、立憲民主、国民民主、公明、社民各党の推薦を受け、政党関係者に加え市町村長有志、各種団体の代表者らで構成する「明日の長野県づくり推進会議」が支援。金井氏は共産党の推薦を受け、党県委員会や県労連などでつくる「明るい県政をつくる県民の会」が支援する。共産党を除く与野党が相乗りし、県内各種団体が支える阿部氏に、同党が支援する新人が挑む2014年の前回選と同じ構図となった。
 選挙戦では、阿部県政2期8年の評価、人口減少下の県政の針路、大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件への県の対応などが論点となる。「18歳選挙権」が導入されて初めての県知事選で、多様な世代の声を県政に反映できるかも問われることになる。
 阿部氏は午前7時半から長野市のホテルで出陣式。県関係国会議員や市町村長、県議、各種団体の代表らが顔をそろえ、「全力で県民のために知事としての責任、役割を果たす覚悟だ」と決意表明。新幹線などで移動後、栄村で第一声し、「県民に寄り添う初心を忘れない」と訴えた。
 金井氏は午前9時からJR長野駅前で出発式を開き、第一声。現県政から三つの転換を目指すとし、「国の悪政の防波堤として県民の命と暮らしと平和を守り、県民の切実な要望にもっと取り組む」と主張した。「明るい県政をつくる県民の会」の加盟団体や党県議が応援演説に立った。
 18日現在の県内有権者数は176万7677人(男85万7850人、女90万9827人)。このうち18、19歳は計4万1299人。


<阿部守一氏 夢や悩み聞く県政進める>
 栄村は知事としての歩みの原点だ。2011年の県北部地震では、復興に向かう村民の思いに奮い立った。県政運営の基本とする県民に寄り添う姿勢はこの時、教えてもらった。初心を忘れず、県民と泣き、笑い、目線を合わせ、夢や悩みを聞く県政を進める。県全体の発展には、小さな町や村でも安心して暮らし続けられる地域づくりが必要だ。医療・福祉や地域公共交通の充実、産業の活性化を選挙戦で訴える。観光や農業も支援する。昨年4月には地域振興局をつくった。より地域の思いに向き合うとともに、県民と一緒に長野県の自治力を上げ、地域を元気にする。


<金井忠一氏 県民の暮らしや平和守る>
 三つの転換をしなければならない選挙だ。一つ目は、国の悪政に『ノー』と言うことだ。安倍首相は憲法9条を変え、戦争する国づくりを進めようとしている。防波堤として、県民の命と暮らしと平和を守る。二つ目はオール与党態勢の県政を変える。チェック機能がなく、大北森林組合の補助金不正受給事件は県政の大汚点だ。大北問題を解決したい。三つ目は、大型公共事業を推し進めるのではなく、県民の切実な要望に取り組む。リニア中央新幹線建設工事はいったん中断し、地域の首長や住民と話し合う。そのために、南信に第2県庁の機能と副知事を配置したい。