インタビューに答える菊池彩花(富士急)=26日、南相木村

菊池彩「つながり」感じた平昌 本紙インタビュー

201803/27

 平昌冬季五輪のスピードスケート女子団体追い抜きで金メダルを獲得した南佐久郡南相木村出身の菊池彩花(30)=富士急・佐久長聖高出=が25日、同村で信濃毎日新聞のインタビューに応じた。右脚の筋を断裂する大けがを乗り越えてつかんだ金メダルへの思いや、来季以降も競技を続けるかどうかなど、現在の率直な思いを聞いた。

 ―平昌五輪はどんな大会だったか。
 「あらためて振り返ると、さまざまな"つながり"を感じた大会だった。(初出場した)ソチ五輪での悔しさ、(2016年8月に)けがをした時に優れた先生(医師)たちと巡り合えたこと、家族とのつながり...。(個人種目の)成績への反省もあるが、それ以上に"つながり"という思いが残っている」
 ―金メダル獲得で考え方に変化は。
 「金メダルを取れば何かがすごく変わるのかな―とイメージしていたが、何も変わらない。この4年間はありのままの自分で競技に取り組めたので、メダルを取る前も後も同じ自分でいられる」
 ―ありのままとは。
 「誰かのためではなく、自分自身のためにスケートをした。こんなにスケートを楽しめたのは中学生の頃以来。ソチ五輪までは、応援してくれる皆さんや支えてくれる会社のために頑張らなければいけないという使命感が強かった。ソチで悔しさを味わったことで、私が頑張る姿を(周囲が)見て応援してくれる形を目指そうと、考え方を変えさせられた」
 ―けがをする前のシーズンは全日本選手権で総合優勝。シーズンを棒に振るけがを乗り越えた。
 「実は、けがをするまでも苦しんでいた。深刻なけがだったけれど、(チームを離れて)やりたい強化ができる、ゆっくり考える時間もできると捉えることができた。そこで効率的な滑りの重要性に気付けた」
 ―平昌五輪の女子団体追い抜きは準決勝に出場したが、決勝のメンバーからは外れた。
 「もちろん決勝レースに出たい気持ちはあったし、その準備はしてきた。でも、メンバーを伝えられた時、自分の役割を理解し受け入れることができた。準決勝の滑りはそれまでのレースで一番の内容だった。(同じように準決勝は滑り、続く3位決定戦は滑れなかった)ソチの時は悔しさしかなく、仲間を応援する気持ちで見ることができなかったけれど、今回は仲間たちと心から一緒に喜びを分かち合えた」
 ―今後の競技生活は。
 「まだ何も決めていない。競技を続けるかどうかのポイントは自分の気持ち。今季も自己ベストが出たように、体は鍛えれば何とかなる。もう一度、世界一を目指したいのか、別のことがしたいのか、自身と向き合い、自然に湧き上がってくる気持ちで判断したい」