急斜面の多い信州の山村では、
主食として、米のかわりに粉ものが多く食べられてきました。
そのなかでも、信州を代表する伝統食のひとつが「おやき」。
粉をこねた生地で、旬の野菜を包んで作る―。
そんなぼんやりした説明しかできないのは、
地域や家庭によって、作り方も味もさまざまだからです。
信州おやき協議会の会長で、自らもおやき店を経営する小出陽子さんが、
おやきを扱う30店に話を聞きました。
各店のおやきは、具の定番である「野沢菜」「なす」「あんこ」を軸に断面を撮影、
大きさ、生地の厚み、具の入り方など、店ごとに異なる「おやき」の姿をご紹介 します。
店の歴史もこだわりも、すべてを包む「おやき」の物語の始まりです。