信濃毎日新聞ニュース特集

2019参院選

衆参同日選膨らむ観測 県内各党代表 与党内でも漏れる慎重論 準備加速、野党共闘へ努力

2019年05月15日掲載

 夏の参院選に合わせて衆院選を実施する衆参同日選の観測が広がっていることを受け、県内各党代表者には一様に警戒感が高まった。準備を加速させる構えが目立つ一方、与党内からも慎重論が漏れている。

 自民党県連会長の後藤茂之氏(衆院4区)は、景況判断が確定していない現時点で「衆参同日選があるという認識はない」とする一方、「総理の解散権に従い、いつでも立ち上がらなければいけない」とも主張。候補予定者が空白となっている衆院3区での人選を急ぐ姿勢を示した。

 立憲民主党県連代表の杉尾秀哉氏(参院県区)は「改元ムードで内閣支持率が上がっているうちに解散に踏み切りたいと総理が考えているのは間違いない」と指摘。安倍内閣の経済政策を転換させる必要性を強調し、「県内での野党共闘を成立させるよう最大限努力していく」と述べた。

 国民民主党県連代表の羽田雄一郎氏(同)は経済情勢の悪化を踏まえて「アベノミクスの失敗は明らか」と指摘し、「総理は国会での追及を避けるために同日選に持ち込みたいのだろう」とみる。野党の統一候補調整など「政権交代に向け準備を加速させる必要がある」とした。

 公明党県本部代表の太田昌孝氏(衆院比例北陸信越)は「参院選に全力を傾注したい」と強調。米中の貿易摩擦や少子高齢化といった問題を挙げて「内外の情勢を考えると、政権の安定が何より大切な時期でリスクは負うべきではない」と述べ、同日選に否定的な考えを示した。

 共産党県委員長の鮎沢聡氏は、自民が憲法審査会に改憲案を提示しないまま改憲を理由に解散するならば「首相はそれだけ焦っている証拠」とみる。2017年衆院選では一部候補を取り下げ、3、4区に独自候補を擁立。次回は「野党候補を一本化できれば県内は全て勝てる」とする。

 日本維新の会県総支部代表の手塚大輔氏は「消費税増税を延期するのなら、解散し国民の信を問うべきだ」と強調。ただ、経済界などで増税対応が既に進んでいるため、「増税延期ではなく、憲法改正を問う解散も想定される。改憲勢力として衆院選に臨む準備も進めたい」とした。

 社民党県連代表の竹内久幸氏は「長期政権を維持するために衆院を解散するとすれば、国民不在の党利党略でしかない」と批判。「衆参同日選となっても憲法改正を阻止し、消費増税に反対する党の主張は変わらない」とし、「野党共闘に全力を尽くす」と気を引き締めた。

 前回衆院選の県内小選挙区は1、2、3区で直前まで旧民進党に所属した野党系候補が当選し、4、5区で自民候補が当選した。比例北陸信越では2区で敗れた自民1人が復活し、公明1人が比例単独で議席を得た。次期衆院選では県関係現職7人はいずれも出馬する見通し。新人は現時点で、自民が1区で擁立。立民が5区で立てる方針だ。